第9回 Vistaでオーディオデバイスはどうなる?:元麻布春男のWatchTower「Windows Vista編」(2/2 ページ)
PCウオッチャーの元麻布春男氏が、さまざまな切り口で最新PC事情を分析する本連載。今回はWindows Vistaでのオーディオデバイスの扱いを見ていく。
Windows Vistaではアプリケーションごとに音量調節が可能に
Windows Vistaではこうした問題が解消される。Vistaのミキサーは、アプリケーションごとに音量を調整できるようになっており、アプリケーションからの音量調整も、ほかのアプリケーションに影響することはない。たとえばWindows Media Playerで音量を上げると、その結果はミキサーのWindows Media Playerの項に反映されるが、Windowsのシステム音やそのほかのアプリケーションのミキサー設定に影響を与えない。複数のアプリケーションがWaveデバイスを利用することを前提に作られているのが、Windows Vistaのミキサーだ。
アプリケーションが複数あるのであれば、サウンドを出力するデバイスだって複数あってもおかしくはない。たとえば、コミュニケーションツールの音声は内蔵サウンド経由のヘッドセットに出力し、Windows Media Playerのオーディオ出力はUSBの外付けオーディオデバイスに出力する、といった使い方が考えられる。
しかし、Windows XPでは複数のオーディオ出力デバイスや入力デバイスを、同時に利用することができなかった。システムに複数のサウンドデバイスをインストールすることはできるが、同時に利用することはできず、切り替えながら使うしかない。Windows Vistaでは、システムに複数の出力デバイスや入力デバイスを登録し、並行して利用することが可能になる。
元麻布春男氏のプロフィール
フリーライター。IBM PC/AT互換機以前からPCの世界に入り、さまざまなメディアでPCに関する評論やレビュー、コラムなどを執筆。とくに技術面での造詣が深く、独特の切り口による分析記事は人気が高い。
関連記事
- 第8回 Vistaにおけるデバイスドライバのゆくえ
Windows Vistaにおけるデバイスドライバの扱いをチェックしよう。 - 第7回 Windows Vistaの最新βをチェックする
“July CTP”とも呼ばれるビルド5472の最新Vistaを見ていく。 - 第6回 AMDのATI買収劇が意味するもの
“電撃的”に発表された米AMDによる加ATI Technologies買収劇の意味を考える。 - 第5回 Windows Vistaのアップグレードポリシーを考える
Windows Vistaのアップグレードポリシーをチェックしよう。 - 第4回 Vistaのユーザーアカウント制御を考える
Windows Vistaのユーザーアカウント制御はどのように変わるのだろうか。 - 第3回 内蔵グラフィックスでWindows Aeroは動くのか!?
統合チップセットのグラフィックスで“Windows Aero”を動かしてみた。 - 第2回 Windows Aeroの謎に迫る
NVIDIA製グラフィックスカードを使って“Windows Aero”の謎に肉薄する。 - 第1回 果たしてWindows Vistaはテイクオフできるのか?
PCウオッチャーの元麻布春男氏が、Windows Vistaの現状を斬る。 - “革命”という名のマウス
“革命”の名を与えられたロジクールマウス。その画期的なフィーチャーは、これまでの操作性を一変させるかもしれない。 - Windows Vista RC1が一般公開
- Vistaにアップグレード「したくない」理由
- Windows Vista、欧州でリリース延期の可能性
- Windows Vistaの販売価格、正式発表
- MS、クリスマスにVistaの値引きを検討
- Windows Vistaのβ版にも月例パッチを提供
- Windows Vistaβ2の一般リリース開始、日本語版も
- Windows Vistaで大幅強化されたセキュリティとモバイルパフォーマンス
- Windows Vista時代のノートPCは「2秒以内でレジューム」せよ
- いよいよ最終秒読み!Windows Vistaβ2公開される
- MacBook“KURO”でWindows Vista β2を走らせた
- Windows Vista特集
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.