PCの進化はノートPCが切り開く──ムーリー・エデン氏基調講演:WPC TOKYO 2006(1/2 ページ)
WPC TOKYO 2006の開幕にあわせて、インテル副社長兼モバイル・プラットフォーム事業部長のムーリー・エデン氏が基調講演を行った。
ノートPCのパーソナル化が成長の鍵を握る
ムーリー氏は、「デュアル、マルチコアが創り出す新生代コンピューティングと新しいライフスタイル」というテーマのもと、WPC TOKYO 2006の幕を開ける基調講演を実施した。
ムーリー氏は冒頭でPC25年の歴史を振り返り、今後のPCのトレンドや新たな利用形態の予測、そして展望を述べた。近年は日本をはじめとしてワールドワイドでノートPCの需要が伸びているが、それはデスクトップPCの置き換えが多く、今後は携帯電話のようなパーソナル化が成長のキーとなるとした。また、米国の若い世代ではTVよりPCを利用している時間が増えており、16〜25歳を対象にしたカナダの調査でも同様の傾向が報告されており、まさに変革の最中であるとの認識を示した。
今後のPCのトレンドとしては、ホーム・エンターテインメント、ストリーミング・ビデオ・サービス、VoIP、モバイルでの利用を挙げ、今年の夏に相次いで投入したデュアルコアCPU、そしてマルチコアCPUがそれらを強力に後押しするという。
次世代モバイル向けプラットフォームのSanta Rosa
これまで、ノートPCはデスクトップPCの後じんを拝してきたが、今年の夏に投入したデュアルコアCPUによって、デスクトップPCのパフォーマンスをノートPCでも獲得できるようになり、性能に妥協する必要はなくなったとした。とくに日本はノートPCの人気が高く、モバイル市場をリードしているとして、国内各社のモバイルPCやUMPCを紹介。
今後の流れとして、2006年末には出荷量の90%以上がデュアルコアCPUになるとし、液晶ディスプレイのワイド化が現在では50%前後だが、2008年には90%がワイド画面に切り替わると予測した。バッテリー駆動時間の延長についても継続的に努力するほか、2007年上半期に導入されるモバイル向けの新プラットフォームSanta Rosa(開発コード名)では、チップセットのCrestline(開発コード名)、HDDキャッシュのRobsonテクノロジ、802.11n対応の無線LANモジュールKedron(開発コード名)などの採用により、一層の高性能化と省電力化が進むとした。
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