AMD、2種のデュアルコアAthlon 64 X2プロセッサを投入
AMDは、Athlon 64 X2 5400+と5600+をOEM向けに出荷開始すると発表した。これらは90nmプロセス技術で製造されているが、同社は今後65nm技術による製造を開始すると発表している。
米AMDはAthlon 64 X2ファミリーに2種類のデュアルコアプロセッサを追加する。
AMDは12月12日、Athlon 64 X2 5400+と5600+をOEM向けに出荷開始すると発表した。出荷先のOEMには、既にAthlonプロセッサをDimensionラインのデスクトップPCに採用しているDellなどが含まれるとしている。
Intelが2005年に業界初のデュアルコアプロセッサとしてPentium Extreme Edition 840を投入し、その後AMDもデュアルコア製品を投入して以来、DellやHewlett-Packard(HP)、Lenovo、GatewayなどのOEMは、1つのシリコンに2個のプロセッシングコアを組み込んだこれらのプロセッサを採用したハイエンドのデスクトップPCやノートPCを多数提供してきた。
AMDの幹部は声明で、2種類の新しいデュアルコアプロセッサは、システムのグラフィックスパフォーマンスの向上と電力コストの低減を実現すると述べている。また両プロセッサはWindows Vistaをサポートする。Windows Vistaのすべての機能を利用するには従来より格段に強力なプロセッサが必要とされている。
5400+と5600+は、いずれも速度が2.8GHz、ソケットがAM2、熱設計枠が89ワット。5400+ではコアごとのL2キャッシュメモリが512Kバイト、5600+では同1Mバイトとなっている。
両デュアルコアプロセッサは90ナノメートル(nm)プロセス技術で製造されている。AMDは12月5日、数種類のAthlon 64 X2プロセッサなど、幾つかのデュアルコアプロセッサについて、新しい65nm技術による製造を開始すると発表している。
また、AMDはIBMと共同で45nmプロセス技術を開発しており、12日にその成果を発表している。
AMDが65nmプロセスへの移行を発表した際、同社幹部は、2007年後半までにすべてのプロセッサをこの新技術による製造に切り替えることができる見通しだと述べた。
AMDはデュアルコア製品の投入を進めるだけでなく、サーバ向けクアッドコアプロセッサについても、アナリスト向けに先ごろデモを披露した。同プロセッサは2007年に市場に登場する見込みだ。一方、Intelは12月11日、クアッドコアXeon 5300ファミリーの5番目のプロセッサを出荷開始したと発表している。
AMDによると、5400+の価格は1000個ロット時で485ドル、5600+の価格は同505ドル。
関連記事
- IBMとAMD、45nmプロセス技術の成果を発表
IBMとAMDが共同開発中の新技術による45nm半導体は、2008年半ばから出荷開始の見通しという。 - Intel、5番目のクアッドコアXeonを提供開始
2007年2月にリリース予定だった新プロセッサを、Intelは計画よりも早くメーカーに出荷開始した。 - AMD、「Intelに追いつく」65nmプロセッサをリリース
AMDは回路線幅が65nmの省電力プロセッサ「Athlon 64 X2デュアルコアプロセッサ」を発表した。これにより、AMDは製造面でライバルのIntelに追いついたことになる。(ロイター) - AMD、65ナノメートルプロセスCPUを発表
AMDは2007年半ばまでに、Fab 36を65ナノメートルプロセスに全面移行する予定だ。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.