ターボリナックス、「wizpy」専用のオンラインサービスを展開:“PC 2.0”…
ターボリナックスは、多機能プレーヤー「wizpy」と同時展開する新サービスの概要を発表した。オンラインストレージやSNSのほか、コンテンツ配信も検討しているという。
ターボリナックスは1月31日、昨年発表した「wizpy」の予約販売を開始するともに、同時展開するネットワークサービス「wizpy Club」の概要を発表した。
wizpyは、メディアプレーヤー内にTurbolinux FUJIベースのOSを格納し、USB経由でブートできる携帯型デバイス。PCを問わず自分仕様のデスクトップ環境でマシンを利用できるのが特徴だ。同社はPCの新たな活用法「PC 2.0」を掲げ、従来のようにPCを持ち運ぶ必要があった“1:1”(ユーザーとPC)の関係が、場所にとらわれないwizpyによって“1:n”になるとし、そのメリットを強調。また、中古PCを利用する際のライセンス問題に縛られない点や、システム要件の低さから「低スペックのPCでも最新OSが動くので、遊休資産を活用できる」とコメントし、某社の最新OSと比較した際のさまざまな優位性にも言及した。
一方、今回概要が明らかにされた「wizpy Club」では、500Mバイトのネットワースストレージや追加プラグインソフトウェア、SNSサービスなどが提供される。また、将来的にはストレージ容量別に複数のオプションも用意するほか、音楽/動画などのコンテンツ配信サービス、教育/資格取得などのeラーニングサービスも展開するという。なお、wizpy Clubの初年度の料金は製品価格に含まれており、2年目以降の利用料は月額400円。
ちなみに、wizpy−PC間のデータ共有は、wizpyをUSBストレージとしてPCに接続し、/mymedia 以下にデータを保存することにより実現する。逆に、wizpyから起動した場合はWindows側のローカルHDDは「プライバシー上の問題を考慮して」(同社)認識できないようになっている。またwizpyをUSBストレージとしてPCに接続したときは、/mymedia 以外(例えば/mydocument)のディレクトリは認識できない。もっとも、Linux同士あれば読み出しが可能なため、「企業向けには(wizpyの)紛失などを想定したセキュリティチップ搭載モデルも検討している」(同社)とのこと。
機能面は前回発表時とほぼ同じだが、本体重量は試作機からさらに10グラムほど軽量化した50グラムになった。
内蔵フラッシュメモリの容量は2Gバイト/4Gバイトで、カラーバリエーションはホワイトとブラックの2色。価格は2Gバイトモデルが2万9800円、4Gバイトモデルが3万3800円だ。なお、出荷開始の2月23日までに同社のオンラインショップで予約をすると、本体背面にTurbolinuxロゴが入った記念モデルになる(通常はwizpyロゴ)ほか、先着200名には専用キャリングバックが付属する。
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