はじめての“Vistaマシン”をできるだけ長く使いたい――「Endeavor MT7800」(2/2 ページ)
実用と価格のバランスを追求した「Endeavor MT7800」は、確かに派手さはないかもしれない。しかしVistaの導入を考えるなら、まずはじめに検討したい1台だ。
Core 2 Duo+オンボードグラフィックスでもWindows Vistaは快適動作
試用機はCore 2 Duo E4300、1Gバイトメモリ、160Gバイト HDD、チップセット内蔵グラフィックス、コンボドライブにWindows Vista Bussinessという構成だ。Windows Vistaを利用するために、CPUとメモリはちょっと贅沢したエントリーモデルといった感じのスペックである。
Windowsエクスペリエンスインデックスは「3」となったが、これはオンボードグラフィックスではしかたのない部分。ほかのスコアはWindows Vistaを十分快適に利用できるスコアとなっており、特にHDDの5.2はかなり余裕のある数字だ。実際、Aero Glass有効でもデスクトップ操作は十分快適で、Flip 3Dもストレスなく動作した。
PCMark05(Windows Vista対応パッチ適用済み)のPCMarksも3460とPCの一般的な利用ではまず不満のでないスコアだ。Windows Vista Home BasicではAero Glassは無効だが、無効の場合でも3Darksは3000を超える。試用機のCPUはCore 2 Duoでは最も動作クロックが低いものの、一般的な利用の範囲ならパフォーマンス面の不満はなさそうだ。
ちなみに動作音は(無音とまでは言わないものの)十分低く、ベンチマーク実行中でも体感上の変化はまったくない。通常は生活騒音にかき消されるレベルだ。これは試用機ではCPUが低クロックで発熱の小さなCore 2 Duoであったことも無関係ではないだろう。また、CPUクーラーは同社製のデスクトップPCではお馴染みのクーラーマスター製が用いられ、排気ファンにも9センチ角の大径タイプ用いるなど、静音化に向けたさまざまな配慮も見られる。
実際、ファンがフル回転する電源投入直後でも動作音はほとんど気にならない。CPUの使用率が100%に達し続けるPCMark05のマルチスレッドテストを数十分に渡ってループ実行させながらCPUファンと背面の排気ファンの回転数を監視してみたが、CPUファンがおおむね1500回転/秒、排気ファンが1300回転/秒から変化はなかった。これから次第に気温が上がってくるが、夏場でも動作音に関して不安を持つ必要はないだろう。
堅実な造りで長く使えるベーシックPC、リーズナブルな長期保証も魅力
本機は同社らしい自由度の高いBTOも魅力だが、やはりベーシックPCとしての資質の良さが最大の特徴だろう。確かに徹底して価格を追求した「激安」製品ではないし、機能やデザインに突出した部分があるわけでもない。しかしその分、造りは非常に丁寧だし、拡張性は高い。使いまわしも含めて、長期に利用するマシンとして重要なポイントをしっかりと押さえている。
さらに、標準で1年間の1日無償修理に加え、3年間はパーツ代無償(技術費のみ)での修理が可能で、+4200円で1日無償修理を3年間に延長することもできる。いまやPCが必須のビジネスユースはもちろん、故障に備えてPCの予備機なんて持ちたくないという個人ユースでも安心して利用できるのは大きな魅力だ。
また、同機は法人向けの配慮として、2008年3月までの安定供給を予定しており、例えば1年間かけて社内PCを統一仕様で徐々にリプレースするといった状況にも対応する。企業においてはWindows XP登場時に導入したPCが今年続々とリース切れとなり、リプレースを予定している場合も多いだろうから、単一機種の一定期間の安定供給は特に重要だ。企業においては「安ければ新モデルでよい」とは必ずしもならないだろう。
なお、同社製品に限った話ではないが、ドライバ整備の問題から、OSにWindows Vistaを選択した場合、BTOに制約が発生する点には注意したい。例えば本機では単体のグラフィックスカードとして現時点で選べるのは「NVIDIA GeForce 7300GS」のみとなっている。MT7800は手持ちの拡張カードなどを流用したいという人にも向いているが、仮にドライバ整備待ちという場合は、後々安心してWindows Vistaにアップグレードできる製品として購入時はXPを選択するのもありだろう。
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