第3回 最新6モデルの機能を徹底比較する:小型フォトプリンタ徹底攻略ガイド(1/3 ページ)
前回はエプソン、キヤノン、日本HPの小型フォトプリンタ注目モデル6台を紹介した。今回はこれらの機能を横並びで比較する。
3回目となる今回は以下の6製品が備えている機能や省スペース性について、横並びで比較していこう。チェックしたのは、インクカートリッジ、給紙/排紙トレイ、メモリカードスロット、液晶とインタフェース関連の使い勝手、本体サイズといった基本的な機能に、オプションのバッテリーやTV出力などの付加機能を加えたものだ。
本特集で検証する小型フォトプリンタ | ||
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最新技術と多くの機能を備えた上位モデル | ||
Colorio me E-700 | エプソン | 3万2000円前後 |
PIXUS mini 260 | キヤノン | 2万円前後 |
HP Photosmart A716 | 日本HP | 2万5000円前後 |
小型フォトに徹したシンプルな下位モデル | ||
Colorio me E-300 | エプソン | 1万8000円前後 |
PIXUS mini 220 | キヤノン | 1万6000円前後 |
HP Photosmart A616 | 日本HP | 1万9950円 |
インクカートリッジとプリントエンジン
小型フォトプリンタは本体をコンパクトにまとめる必要から、インクカートリッジの仕様が複合機や単機能A4プリンタに比べて不利になる。昨今の複合機や単機能A4プリンタでは、4色〜6色の各色独立型インクカートリッジが全盛だが、今回集めた6台の小型フォトプリンタはいずれも4色か3色の一体型インクカートリッジを採用している。エプソンのE-700とE-300、キヤノンのmini 260は、CMYにBkを加えた4色インク構成だが、日本HPのA716とA616、キヤノンのmini 220はBkインクを持たないCMYの3色インク構成だ。3色構成の製品はCMYを混合して黒を出すが、Bkインクのような黒色にならず、濃度の高いグレーのような色になる。したがって、はがきの宛名印刷は不得意なので注意したい。
プリントエンジンについても、mini 260が最小1ピコリットルのインク滴で最新複合機並みのスペックを実現している以外、古いプリントエンジンを流用して搭載しているといった印象だ。たとえば、E-700はAdvanced-MSDTを採用するが、複合機の1.5ピコリットルより大きな2ピコリットルのインク滴となっている(E-300は3ピコリットルのMSDT)。また、どのモデルもインクのノズル数は、複合機や単機能A4プリンタより少ない。小型フォトプリンタでは、最高のスペックを盛り込むより、写真印刷に必要十分な性能を確保しつつ、本体の省スペース性や携帯性を高めることに重きを置いているわけだ。
インクカートリッジとプリントエンジン | |||
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モデル名 | E-700 | mini 260 | A716 |
印刷最高解像度 | 5760×1440dpi | 9600×2400dpi | 4800×1200dpi |
インク構成 | 染料4色(C M Y Bk) | 染料4色(C M Y Bk) | 染料3色(C M Y) |
総ノズル数 | 360ノズル | 1536ノズル | 600ノズル |
最小ドロップサイズ | 2ピコ | 1ピコ | 5ピコ |
L判1枚最速印刷(公称値) | 35秒 | 43秒 | 36秒 |
L判写真1枚コスト | 16.2円 | 19.8円 | 21.5円 |
モデル名 | E-300 | mini 220 | A616 |
印刷最高解像度 | 5760×720dpi | 4800×1200dpi | 4800×1200dpi |
インク構成 | 染料4色(C M Y Bk) | 染料4色(C M Y Bk) | 染料3色(C M Y) |
総ノズル数 | 360ノズル | 768ノズル | 600ノズル |
最小ドロップサイズ | 3ピコ | 1ピコ | 5ピコ |
L判1枚最速印刷(公称値) | 41秒 | 42秒 | 36秒 |
L判写真1枚コスト | 16.8円 | 23.8円 | 21.5円 |
給紙/排紙トレイの構成
小型フォトプリンタは、複合機や単機能A4プリンタと異なり、それほど多くの用紙サイズには対応していないため、給紙/排紙機能の差は小さい。強いて挙げれば、エプソンの2モデルは同社が推奨するKGサイズ(102×152ミリ)に対応し、日本HPの2モデルは2L判(127×178ミリ)が利用可能という点だ。給紙容量は、全モデルともL判で最大約20枚と横並びになっている。はがきの宛名印刷を考えると、4色モデルでは給紙容量を少し増やしてほしいところだ。
手差しトレイや2Way給紙、自動両面印刷といった便利な機能は持っておらず、ほとんどのモデルが上面の給紙トレイにセットした用紙を前面に向かって排紙する構造だ。唯一、mini 220のみ前面給紙だが、背面に一時的に用紙が飛び出して上部に移動し、そこから前面に戻ってきて排紙される仕組みを採用しており、その手順が印刷速度に影響すると予想される(印刷速度は第4回で紹介)。また、光沢紙では給紙時に表裏を間違えてしまう可能性もあるので注意が必要だ。
給紙/排紙トレイの構成 | |||
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モデル名 | E-700 | mini 260 | A716 |
給紙トレイ | 背面 | 背面 | 背面 |
L判給紙容量 | 約20枚 | 約20枚 | 約20枚 |
排紙トレイ | 前面 | 前面 | 前面 |
対応用紙 | はがき、カード、L判、KG、ハイビジョン | はがき、L判、ワイド、専用名刺、専用カード | はがき、カード、A6、L判、2L判 |
モデル名 | E-300 | mini 220 | A616 |
給紙トレイ | 背面 | 前面 | 背面 |
給紙容量 | 約20枚 | 約20枚 | 約20枚 |
排紙トレイ | 前面 | 前面 | 前面 |
対応用紙 | はがき、カード、L判、KG、ハイビジョン | はがき、L判、専用名刺、専用カード | はがき、カード、A6、L判、2L判 |
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