間違って削除したファイルを復元する:サクッとおいしいVistaチップス 4枚め
どうしていつも失ってから大事なものだったと気付くのだろう? 否、それでもVistaなら、Vistaならきっと……。大事なものを取り戻したい人に送る4枚め。
今回のチップスが使えるエディションは? | ||||
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エディション | Home Basic | Home Premium | Business | Ultimate |
対応状況 | − | − | ○ | ○ |
Windows XPの場合、ゴミ箱から削除したファイルを復元するのは難しかった。ファイル復元ツールを利用すれば、データ領域が上書きされていないファイルを復活することはできたが、OS標準の機能では実現できず、成功確率もそれほど高くなかった。大事なファイルを誤って消してしまい、後悔したことがあるユーザーは少なくないだろう。
一方、Windows VistaのUltimate/Enterprise/Businessでは、ファイルを復元できるシャドウコピー機能が標準で用意された。具体的には、システムが自動的にバックアップしたデータから、以前のバージョンのファイルを取り出すことが可能だ。シャドウコピーは、ファイルをフルバックアップするのではなく、変更点を差分バックアップすることにより、HDD容量への影響を最小限に抑えている。
復元の手順は簡単だ。任意のファイル/フォルダを右クリックして「以前のバージョンの復元」を選ぶと、ファイル/フォルダのプロパティが起動し、「以前のバージョン」タブが表示される。「以前のバージョン」タブには、システムが自動的にバックアップしたファイル/フォルダの一覧が表示される仕組みだ。ここから、復元したいものを選べばよい。
シャドウコピー機能を利用すると、ファイルを任意のタイミングの状態に簡単に戻すことができる。削除したファイルを復活できるだけでなく、コピーして以前のバージョンと比べるようなこともできるので非常に便利だ。ただし、この機能も万能ではない。シャドウコピーはシステムの復元機能の一部として実装されているため、ファイルやフォルダを保存するのは基本的に1日に1回だ。復元ポイントを作成したときは、以前のバージョンとしてファイルが保存されるが、その前のタイミングで削除してしまった場合、以前のバージョンとして保存されない点に注意が必要だろう。
なお、コントロールパネルの「システムとメンテナンス」から「システム」を選び、左側のメニューで「システム保護」を選択すれば、復元ポイントを任意のタイミングで作成することができる。
なお、シャドウコピーで利用できるバックアップデータの容量を超えた場合、古いものから順に自動で削除されてしまう。また、シャドウコピーは同一のHDD内で行っているため、HDDの故障には対応できない。データの保全には、ほかのバックアップ機能と併用することが必要だ。
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