「自分色」から「あこがれのスタイル」に進化した、カラフルノート──ソニー「VAIO type C VGN-CR60B/R」:2007年PC秋冬モデル(2/4 ページ)
VAIOの2007年秋モデルで、最も大きな変身を遂げたのが、新しい筐体とカラーバリエーションを採用したVAIO type Cだ。ここでは、その“素顔”に迫ってみよう。
「ツメを伸ばしているから、キーボード苦手」もVAIO type Cなら大丈夫
リニューアルされた本体をチェックしていこう。液晶ディスプレイを従来の13.3インチワイドから14.1インチワイドに大型化した影響で、本体サイズも従来モデルより拡大されたが、それでも一般的なA4ワイドノートよりコンパクトに収まっている。
全体のフォルムは、女性にとって身近なアイテムであるクラッチバッグ(持ち手のない小さなバッグ)をイメージしており、天面の4辺をなだらかにカーブさせて柔らかい印象を出しながら、シャーシの周囲をシルバーのラインで取り囲んで華やかさを演出している。なお、4色から選択できる天面のカラーのうち、「ブレイジング レッド」と「ラグジュアリー ピンク」は塗膜を3層も重ねた多層塗装が施されている。
本体の正面下部に取り付けられたLEDは、音楽再生時にディスプレイ表示をオフにしたタイミングで、光り具合を8パターンに変化させるイルミネーション機能に対応する。その時々で変化する光で雰囲気を演出する仕掛けがユニークだ。
液晶ディスプレイは、解像度が従来と同じ1280×800ドットながら、パネルサイズを13.3インチワイドから14.1インチワイドに拡大したことで、アイコンや文字の視認性が向上している。従来モデルと同じく、表面に光沢処理を施したクリアブラック液晶パネルを採用するが、低反射処理によって外光の映り込みは最小限に抑えられている。
ただし、視野角は上下方向で有効範囲がやや狭いのに加えて、パネル角度の調整だけではパネルへの映り込みが回避しきれない。もっとも、A4ワイドノートとしてはコンパクトな本機なら、本体の向きや設置位置を変えるといったユーザー側の工夫で視認性を改善するのは苦にならないだろう。横方向の視野角は極めて広く、ほぼ真横から画面をのぞいても、発色が不自然に変化することはなかった。
キーボードは、側面を垂直に切り落としたボタン型のキートップを採用する。これは、ツメを伸ばしているユーザーがキーをタイプしても、上のキートップにツメを引っ掛けることがないよう配慮した結果という。見ために違和感を少々覚えたが、実際にタイプしてみると、使い勝手は通常のキーボードと変わらずスムーズにタイピングできた。
キータッチは柔らかく、ボトムの感触も柔らかいことから、打鍵感はフカフカとした印象が強い。ただし、キーボードユニットの剛性が高く、端のキーを強く叩いてもキーボードが大きくゆがむことはなかったので、入力中に頼りなさを感じることはなかった。なお、キートップにプリントされたフォントは、VAIO type Cのリニューアルに合わせてまったく新規にデザインされた。
ワンタッチボタンは、キーボードの奥にAV MODE(ランチャ起動)、音量調整、Capture(Webカメラ&アプリ起動)、DISPLAY OFF(画面消灯)の4つを搭載する。AV MODEボタンをOSが起動していない状態で押すと、DVD-VideoやHDDに保存された音楽ファイル、静止画を再生するインスタント機能のラウンチャーとしても機能する。これらのボタンとは別に、パームレストの手前にも再生操作ボタンが搭載されている。
タッチパッドはスクロール用スイッチを持たない2ボタンタイプだが、Synapticsのドライバが導入されているので、パッドの右端と下端をなぞってスクロール操作を行えるほか、コーナータップによる機能呼び出しなどを利用できる。左右ボタンは横幅が大きく確保されているので、慣れれば手元を見ずにボタンをクリックすることも十分に可能だ。
液晶ディスプレイの上部には固定式の小型Webカメラ「MOTION EYE」が搭載される。角度や方向を調整できないが、付属ソフト「VAIO カメラキャプチャユーティリティ」は被写体の顔を追尾して常に画面中央に顔を映すフェイストラッキング機能を導入しているため、ビデオチャットの最中にユーザーが姿勢を変えても、常に適正なフレーミングに調整された映像を相手に送ることができる。なお、MOTION EYEの電源投入とVAIO カメラキャプチャユーティリティの起動は、キーボードの奥に搭載された専用ボタンを使ってワンタッチで行える。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.