「不満の解消から、新しい価値の創造へ」――Vista時代を考える1周年記念イベント:古田雄介のアキバPickUp!(2/2 ページ)
Windows Vistaの発売から約1年が経過し、「Windows Vista発売1周年記念アニバーサリー特別イベント」が開催された。テーマは“64ビットOSへのシフト”というが、はたして……。
Windows Home Sever日本語版は春ごろ登場予定
その後、マイクロソフト洋孝氏がVista 64ビット版の特徴について語り、同社林憲一氏によるWindows Home Serverの解説に引き継いだ。林氏は、世界初公開となるWindows Home Server日本語版のデモを行い、発売時期は未定ながら2008年の春ごろに登場することを示した。「ちなみに、Windows Home Serverは32ビットです。でもPowerPack1により64ビットOSともクライアントとして連携できるようになります。日本語版はPowerPack1を適用した状態で出荷されるので、ご安心を」と語った。
続いて、PCライター3氏とマイクロソフト森氏によるVista祝1周年パネルディスカッションが開かれた。「Vista前後で変わったことは?」の問いに、高橋氏は「マシンが落ちる頻度が確実に減った」と答え、「Vista SP1に期待すること」の問いでは、すでにβ版に触れている笠原氏が「体感できるレベルで、動作が速くなっていることに驚いた」と語るなど、実体験に基づいた有意義な回答が続き、聴衆が集中して耳を傾ける様子が見られた。
なお、Windows Vistaが発売されてからの1年について、マイクロソフト森氏は「Vistaのメリットを伝えるのに苦労した1年でしたね。動作の安定性や美しさなどはWindows XPである程度完成度の高い域に達しました。だから、“不満を解消して快適にする”という方向ではOSのメリットを伝えきれない時代になっていると感じています。OSは5年10年と使われることを想定しているので、Vistaのメリットは今後具体的に見えてくるでしょう。“不満の解消”ではなく、“新しい価値が創造できる”という点でVistaが盛り上がっていけばと思います」と語った。
関連記事
- アキバ的「Eee PC」は、メモリ2ギガで動かすのが基本?
世界的なヒットを飛ばすEee PCがついに日本でも発売された。とりあえずメモリを2Gバイトに増設して使うのがアキバのトレンドらしい。 - あと5時間……ひたすら寒さに耐える“E8400狙い”のユーザーたち
新型Core 2 Duoが1月20日0時に販売解禁となる。土曜日の昼過ぎからコアなユーザーがアキバに集まりはじめ、夕方6時の段階でTSUKUMO eX.の前にはすでに約80人の列。すっごく寒いです。 - 45ナノ新型Core 2 Duo解禁直前――深夜販売に並ぶべきいくつかの理由
1月20日の0時から新型Core 2 Duoがいよいよ発売される。「じゃんけんに勝てば500GバイトのHDD」「88GTが7980円」「22インチワイド液晶が当たる」など、深夜販売に参加するショップは、赤字覚悟の出血大サービスを用意している。 - 「ま、199ドルじゃないけどね」――Eee PCの予約開始でショップの反応は?
“199ドルPC”の名で知られる「Eee PC」の日本版がまもなく発売される。一方、いくつかのショップでは、1月20日に行われる新型Core 2 Duoの深夜販売に向けて、着々と準備が進められていた。( - 2008 International CES:Intel、45nmプロセスによる初のモバイルプロセッサ発表
Intelが45ナノメートル(nm)製造プロセスによる初のノートPC向けプロセッサを含む、16種類の新プロセッサを一挙に公開した。 - 「もう元旦も休めないっす」――アキバの正月シーズンは絶好調
正月休みを返上するショップが年々増えており、2008年のアキバは連日大にぎわいを見せている。さすがに新製品はほとんどないが“おいしい”商品を多数発見した。 - 移転・閉店・再編――激動の“アキバ2007”を振り返る
PC-Successやワンネス、LAOX ザ・コンピュータ館など、なじみのショップが姿を消す一方で、ソフマップや石丸電気は生き残りをかけて大規模な再編を行った。電気街の激動の1年間を振り返る。 - Vista、というより、クアッドコア元年だった2007年
Windows Vistaの発売で幕を開けた2007年。1年間のPCパーツ事情を、OS、CPU、チップセット、グラフィックスカードの順に振り返る。 - 「みっくみく」にされた今年最後のインテル秋葉原イベント
クリスマス直前の3連休にインテルが「Intel in Akiba 2007 Winter 〜最新テクノロジーに触れるクリスマス!〜」を開催。初音ミクの声を担当する声優・藤田咲さんがゲストに招かれた。 - AMDからのクリスマスプレゼント──「Phenom 9600 Black Edition」で遊ぶ
恥ずかしながら、これが“初Phenom”なんですよ。え、あなたさんも、おたくさんも、そちらさんもですか。なーんだ、みんな、そうなんだー。 - 「超オススメ」の3-way SLIは「50万円の予算があるならねー」
3-way SLI対応マザーが登場し、話題を集めている。一方、Phenomに早くも価格改定の動きがあり、アキバショップの店員さんは複雑な表情を浮かべていた。 - 「AMDさん、勘弁して……」 Phenom 9600登場も買い控えムード!?
先週に引き続いてPhenomの上位モデルが登場。ただし手を出すユーザーは少ない様子だ。その理由をAMDの“売り方”にあると指摘するいくつかのショップから、大きなため息が漏れた。 - 3-way NVIDIA SLIを「nForce 780i SLI」と「nForce 680i SLI」で比べる
すでに、3-way NVIDIA SLIの性能データがいろいろと報道されているが、「3つのPCI Express x16」と「2つのPCI Express+PCI Express x4」の違いはどの程度なのか。「nForce 200」の影響とともに検証する。 - “中途半端な価格帯”でも「新しい88GTS」が売れる理由
新型コアを採用したNVIDIAの「GeForce 8800 GTS」搭載カードが各社から発売されている。売り切れ多発の好調な滑り出しだが、どんな人々が買っているのだろうか? - こいつは意外と使えるかも──実売2万円台半ばに落ち着いてきた「Radeon HD 3850」を試す
GeForce 8800 GTという“とんでもない”GPUのおかげで、なんとなく地味な印象のRadeon HD 3800シリーズ。だが、“ボリュームゾーン”の価格帯でRadeon HD 3850が「イケテル」らしい。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.