コーレル、ポップアップメニュー付きBDを作れる「Ulead DVD MovieWriter 7」:H.264のBDディスクも作成可能
「Ulead DVD MovieWriter 7」は、HD映像のオーサリング機能を強化。BD-JディスクやMPEG-4 AVC/H.264記録のBDディスクを作れるようになった。
BDオーサリングの対応状況に合わせて2つのエディションを用意
コーレルは6月12日、ハイビジョン対応の統合オーサリングソフト「Ulead DVD MovieWriter 7」と「Ulead DVD MovieWriter 7 Basic Edition」を発表した。Basic Editionは今回のバージョンから追加された簡易版で、Blu-ray Disc(BD)書き込みなどの機能を省いている。いずれも発売日は7月25日の予定だ。
Ulead DVD MovieWriter 7シリーズのラインアップ | ||
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エディション | MovieWriter 7 | MovieWriter 7 Basic Edition |
通常版 | 1万5540円 | 1万290円 |
特別優待版 | 1万290円 | 6279円 |
アップグレード版 | 8379円 | 6279円 |
アカデミック版 | 8190円 | 5229円 |
ダウンロード版 | 9324円 | 7900円 |
ダウンロードアップグレード版 | 7329円 | 4900円 |
DVD MovieWriterシリーズは、映像の取り込み、カット編集やメニュー作成、ディスクへの書き出しといった作業手順でオリジナルのビデオディスクが作成できる個人向けオーサリングソフト。最新版では、HD映像のオーサリング機能やDVD-Videoメニュー作成機能を強化しつつ、動画編集やエンコードのパフォーマンスを向上するなどの変更がなされている。
上位版のDVD MovieWriter 7は、映像の本編再生中にポップアップでメニューやチャプターを表示できるBD-J対応ディスクの作成が可能になった。また、前バージョンでサポートしていたMPEG-2によるBDオーサリングに加えて、MPEG-4 AVC/H.264を使用したBDオーサリングにも対応。AVCHDビデオカメラで撮影した映像を取り込んでBDディスクを作成する場合、映像の変更部分のみを再エンコードするスマートレンダリングも適用されるため、未編集部分の画質劣化を抑えつつ出力時間を短縮できる。
そのほか、上位版のみBDMV/BDAVのディスク作成、BDデータディスクの作成、BDAVディスクの再編集、5.1チャンネルのドルビーデジタルステレオオーディオのエンコードといった機能を持つ。また上位版は、動画ファイル、DVD、AVCHDの再生ソフト「WinDVD」、動画ファイルの各種変換やDivXオーサリングが行えるソフト「DVD Copy」も付属している。下位版のBasic EditionはBDオーサリング機能を備えていないが、AVCHD、BDMV、BDAVといったディスクからのインポートや、AVCHDのDVDディスク作成、DVD-Video/DVD±VRのディスク作成は可能だ。
それ以外のおもな機能は上位版も下位版も同様だ。データのインポート機能ではサムネイル表示に対応し、内容を確認して取り込めるようになった。複数のフォルダを選択でき、動画と静止画をまとめてインポートすることが可能だ。DV/HDVカメラからの映像取り込み、DVD/AVCHDディスク(上位版はBDMV/BDAVにも対応)への書き込みが2ステップで行える「Direct Disc Recorder」機能も持つ。
ビデオ編集機能はタイムライン表示とストーリーボード表示に対応。ハイビジョンのMPEG-2映像やMPEG-4 AVC/H.264映像をストレスなく扱えるように、編集作業専用の中継ファイルを作成してCPU負荷を低減する「スマートプロキシ」機能を新たに追加した。スマートプロキシのファイルは同社のビデオ編集ソフト「Ulead VideoStudio 12」と同じ仕様なので、VideoStudio 12のプロキシファイル入りプロジェクトファイルを読み込んだ場合は、プロキシファイルを作り直す必要がなく、そのまま利用できる。
DVD-Videoのメニュー作成機能は大幅に強化された。サムネイルを鏡のように背景へ映り込ませたり、自由に角度を付けられる「リフレクション&回転メニュー」、メニュー画面に各クリップの冒頭部分から自動的に選択した映像を切り替えつつ表示する「ダイジェストメニュー」、メニュー画面のタイトル内部に動く模様を合成したり、タイトルを点滅させたりできる「テキストマスクメニュー」、画像と文字でディスク内容を紹介する「ノートメニュー」が新たに作成できる。
Ulead VideoStudio 12との連携機能としては、手書き合成機能の「ペインティング・クリエーター」で作成したデータをインポートし、DVD-Videoのメニュー画面に張り付けることも可能になった。また、メニュー画面に動画や静止画をオブジェクトとして配置できる機能も追加されている。メニューのテンプレート数は、アスペクト比4:3用と16:9用を合わせて合計176種類(Basic Editionでは153種類)を用意した。
エンコードのパフォーマンスも向上した。動画変換エンジンを従来のCore 2 Duoに加えてCore 2 Quadに最適化したほか、変換速度を高速化している。Core 2 Duo E6600(2.4GHz)とメモリ1Gバイトを搭載したPCで、1920×1080ドット/2分のWMVファイルを同解像度のMPEG-2ファイルに変換したところ、前バージョンと比較して約40%の高速化が見られたという。
そのほか、撮影日時情報の字幕表示を細かくカスタマイズできるスライドショー作成機能、音楽CDやMP3ディスク作成機能、パスワード保護されたディスクが作成できるデータライティングソフト「BurnNow」、Windowsサイドバーのガジェットとして登録できるライティングソフト「Quick Drop」も備えている。なお、前バージョンはHD DVD-Rのオーサリング機能を搭載していたが、HD DVD陣営の撤退にともない、今回のバージョンからHD DVD関連のサポートは省かれた。
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