“アップルお墨付き”のディスクユーティリティ「Drive Genius 2」:「Macでもデフラグは必要」
米アップルストアのProCareサービスで利用されているディスクユーティリティ「Drive Genius 2」の国内発売が決まった。開発元であるプロソフトエンジニアリングの製品担当者に話を聞いた。
アイギークは7月1日、Mac用ディスクユーティリティソフトウェア「Drive Genius 2」を発表した。8月1日より同社Webサイトで先行予約を開始し、8月8日より店頭販売を行う。同日行われた発表会には、Drive Genius 2の開発元であるプロソフトエンジニアリングのゼネラルマネージャー、Gordon Bell(ゴードン・ベル)氏も同席し、日本市場に対する期待を語った。
プロソフトのディスクユーティリティ製品がアイギークから販売されるのは、2006年に発売されたデータ復元ソフト「Data Rescue II」に続く2本目。今回のDrive Genius 2は、パーティション操作やイメージクローンの作成、デフラグといったシステムメンテナンスの機能を持つ。その性能は折り紙付きで、米アップルストアのジーニアスバー(Apple ProCareサービス)で公式採用されているほどだ。
アイギークはMac向けバックアップ製品としてすでに「Indelible II」をリリースしており、前述のData Rescue IIとこのDrive Genius 2をあわせて、「ディスクユーティリティのニーズを完全にカバーする製品群」(ディビッド・スミス氏)と自信を見せる。
Drive Genius 2の機能は、パーティションの追加/削除やリサイズ、ディスクの診断と修復、データの完全消去、デフラグ、ディスクのベンチマークテストなど多岐に渡るが、直感的で分かりやすいユーザーインタフェースも特徴の1つ。実際、ドライブスキャンやデフラグ中に表示されるアニメーションは見ていてとても楽しい。また、Mac OS X v10.5“Leopard”に対応したディスクユーティリティでは初めてブータブルDVDで提供されるのも目を引くところだ。
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※各機能のアイコンが下に反射しながら並ぶ、LeopardのDockに似たUI。ここではスキャンを試してみたが、シュレッダーなど機能によってユニークなアニメーションが用意されている(ただし、対象がフラッシュメモリでもディスクのイメージになる)。見た目のおもしろさを取り入れている点は、LeopardのTime Machineを連想させる
「Macを購入して数カ月、1年も経てば、誰でもMacの動作が遅くなったと感じると思います。(Drive Genius 2の)デフラグによってバックアップにかかる時間を短縮することもできますし、HDDに問題があればメンテナンスをすることもできます。また、Leopard対応ということもいま新しいMacを購入する人にとって重要な点でしょう」(ゴードン・ベル氏)
「Mac OS Xでもデフラグは必要」
“業界標準”のMac向けディスクユーティリティとして、アップルストアのProCareサービスに正式採用されているように、「Drive Genius 2の最大の顧客はアップル」(ゴードン・ベル氏)だ。その中でも特に重視された機能の1つはデフラグだという。
「確かにアップルは、Mac OS Xにはデフラグが不要であるというドキュメントを公開していますが、やはりデフラグは必要で、私たちがそう考える理由は3つあります。まず1つは、実際にアップル自身が、Drive Genius 2(のデフラグ機能)をワールドワイドで毎日使ってるということ(笑)。2つめは、Mac OS Xのファイル断片化を抑制する機能が20Mバイト以下のサイズに限られるということです。それでも昔はファイルサイズが小さかったので問題はなかったのですが、これは今では当てはまりません。そしてもう1つは、ファイルとファイルのあいだにある空き領域を再配置によって埋められる点です。OS Xはこの最適化をしないので、Drive Genius 2でデフラグを行うと空き領域自体が増えることになります」
プロソフトによれば、デフラグによってどのくらいシステム性能が向上するか、(環境によって違うこともあり)具体的な数字はないものの、実際にユーザーから「速くなった」という声が多いという。
Drive Genius 2の価格は、通常パッケージ版が1万2880円。このほか、企業向けのITライセンスを2万9400円、前バージョンからのアップグレード版を7560円で用意し、半年以内に前バージョンを購入したユーザーへは無償ダウンロード版を提供予定としている。
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