「ATOK」と「Just Right!3」で文章のクオリティを向上する:プロの品質(2/3 ページ)
ビジネスで書く文章は企業ごとに用語や表現のルールが決まっていることが多い。そういうときに重宝するのが文章校正支援ツール「Just Right!3」だ。
チェックする項目を設定する
前項の解説で、Just Right!3での校正作業の流れが一通り分かったことだろう。それでは、Just Right!3の校正項目がどのようになっているかを、もう少し踏み込んで解説していく。前項でも説明したように、校正を実行する前に、どのように校正作業を行うかを選択する必要がある。画面10が、その「校正設定」を選んでいるところだ。あらかじめ、次の7種類の設定が用意されている。
1、標準 …… 誤字脱字、分かりにくい表現、スペルチェック
2、すべて …… すべての項目をチェック
3、簡易 …… 誤字脱字などのまちがいをチェック
4、公用文 …… 誤字脱字に加え、公用文として適切でない表記・表現などをチェック
5、スペルチェックのみ
6、表記ゆれチェックのみ
7、括弧チェックのみ
この7項目のうちの「標準」「すべて」「簡易」「公用文」は、その内容がきめ細かく設定されている。例えば、ヘルプで「誤りチェック」と「用語基準」の部分を示すと、画面11のようになる。
この校正設定は、自分で専用のものを作成することができる。「校正設定の選択」ダイアログで「新規作成」ボタンを押して名前をつけ、自分にふさわしい項目を選んで、校正設定を作成できる(画面12、画面13)
プロフェッショナルな校正に向けて「共同通信社 記者ハンドブック校正辞書」を利用する
Just Right!3に「共同通信社 記者ハンドブック校正辞書 第11版 for Just Right!」(以下、「記者ハンドブック校正辞書」と表記)を組み込むと、さらに高度なチェックが可能になる。新聞記者などの報道関係者が指針として利用している「共同通信社 記者ハンドブック」に準拠した内容で文章校正をすることができるようになるのだ(画面14)。
セットアップを完了するとJustRight!の「校正設定」に[記]マークの設定が追加される。これを選択すると記者ハンドブックに基づく校正が行われる。具体的には、漢字使用の原則、用字用語集、外来語用例集、差別語/不快用語、送り仮名の付け方、特定商品名と言い換え、新聞略語集などの指摘だ(画面15)。
ほかのアプリケーションと組み合わせてさらに使いやすく
Just Right!3は、Outlook、Word、InternetExplorerなどと組み合わせて利用することもできる。画面16の「Just Right!3アドイン設定ツール」で、アドインとして組み込んでおくと、対応アプリケーションの中から起動することが可能だ。
例えば、Wordから利用する場合は、リボンを「アドイン」タブに切り替えて「JustRight!」−「校正実行」を選択する(画面17)。すると、画面18の確認メッセージが表示され、「確認」ボタンをクリックすると、Just Right!3が起動して、自動校正作業が実行される。Just Right!3による校正作業中は、Wordがロックされ、Word側での編集作業は行うことができない。
校正作業の内容は、画面3〜画面9で紹介したものと同じだ。校正作業が終わり、Just Right!3を終了すると、画面19のように、JustRight!での校正作業の結果をWordドキュメントにどのように反映させるのかを指示する画面が表示される。この作業を経て、Wordの編集作業に戻ることができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.