“黒くて円いVAIO”はリビングPCの新境地を開くか?――「VGX-TP1DQ/B」徹底検証(前編):地デジ機能を大幅強化(4/4 ページ)
PC市場には廉価機があふれ、BDレコーダーも価格がこなれてきた。そんな中でリビングPCはどこに価値を見いだすのか? ソニーの回答、それが新型TP1だ。
おまかせ・まる録やシリーズ録画、リモート録画に対応
続いて予約録画の機能をチェックする。予約の基本となる電子番組表は、地上デジタル放送の電波に含まれる番組データを利用する自社開発のもので、Webサイトへの接続やログインは必要ない。この番組表を見ながら、録画したい番組を選んで予約したり、毎週録画・毎日録画といったことが行えるのはもちろんだが、何といってもソニーのレコーダーでおなじみの「おまかせ・まる録」機能が出色のデキだ。
これは、あらかじめ指定したキーワードやジャンルを含むテレビ番組を、番組表の情報から検索して予約録画を行うというもの。番組のタイトルだけでなく、内容や出演者などの情報も検索対象になるため、自分の好きなタレント名を登録しておき、出演番組をすべて自動で録画する、といった目的にも対応できる。
キーワードによっては、予約される番組が多くなりすぎたり、目的の番組がヒットしなかったりするため、実際にどの番組がヒットするのかをプレビューしながら、最適なキーワードを登録していくのが現実的な使い方になるだろう。
おまかせ・まる録機能の中には「シリーズ予約」の機能もある。こちらはドラマなどのシリーズものの番組を、予約対象として指定すると、同名の番組をすべて録画できるというものだ。番組表データを受信できてさえいれば、スポーツ中継で放送時間がずれたり、最終回に拡大版が放映されたりしても自動追従してくれる。放送時間が不規則な教育番組や深夜番組の録画にも役立つはずだ。
さらに、ソニーが提供しているインターネット上のテレビ番組表サービスである「テレビ王国」の機能を使い、外出先のPCや携帯電話から録画の予約を行ったり、録画状況を確認したりといった「リモート予約」の機能も備えている。外出中に予約録画し忘れた番組などを思い出したときも対応できるのは心強い。
以上、TP1の概要とテレビ視聴・録画機能を一通りチェックした。地上デジタル放送の2番組同時録画に対応したレコーダーとして、十分に満足できる機能を持つ印象だ。後編では、最大のウリといえる録画した番組の解析・管理機能をはじめ、再生機能や光メディアへの書き出し機能を試し、TP1の実力を引き続き明らかにしていく。
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