大画面モバイルノートPCがDDR3メモリやVista Businessを採用――「FMV-BIBLO MG」:2008年PC秋冬モデル
14.1/13.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載した「FMV-BIBLO MG」はプラットフォームを一新し、基本性能の底上げが図られた。
DDR3メモリを採用しプラットフォームを一新
富士通が“大画面モバイルノート”と位置付ける「FMV-BIBLO MG」シリーズがモデルチェンジし、インテルの最新プラットフォーム搭載機を投入した。ラインアップは夏モデルと同じ3モデルで、上位2モデルが14.1型ワイド光沢液晶ディスプレイ(LEDバックライト)、下位1モデルが13.3型ワイド光沢液晶ディスプレイを搭載する。画面解像度は、いずれも1280×800ドットだ。
注目は、上位2モデルが従来のIntel GM965 Expressチップセットから、FSB 1066MHzやDDR3メモリをサポートしたCentrino 2プラットフォーム(開発コード名:Montevina)を採用したことだ。具体的には、「MG/B90」「MG/B75」のCPUにCore 2 Duo P8400(2.26GHz/2次キャッシュ3Mバイト)、チップセットにIntel GMA 4500MHDのグラフィックス機能を統合したIntel GM45 Express、無線LANにIEEE802.11a/b/g/n(nはドラフト2.0準拠)を搭載する。2GバイトのメインメモリはPC3-8500対応のDDR3 SDRAMを内蔵し(モジュールは1枚で提供)、最大4Gバイトまでの増設をサポートしている。また、MG/B90のみOSにWindows Vista Business(SP1)を採用(そのほかのモデルはWindows Vista Home Premium Service Pack 1)し、Windows XP Professionalのリカバリ&ユーティリティディスクが付属しているのもトピックだ。
エントリーモデルもデュアルコアCPUを採用し性能を強化
一方、13.3型ワイド光沢液晶ディスプレイを備えた「MG/B70」は、夏モデルの「MG/A50」からCPUとチップセットを強化したのが特徴だ。CPUはシングルコアのCeleron 550(2.0GHz)からデュアルコアCPUのCore 2 Duo T8100(2.1GHz)に、チップセットはFSB 533MHz対応のIntel GL960 ExpressからFSB 800MHz対応のIntel GM965 Expressとなり、パフォーマンスが大きく向上した。
3モデル共通のポイントとしては、HDDが160Gバイト(5400rpm)から200Gバイトに強化され、タッチパッドがFMV-BIBLO NFやLOOX Rシリーズで採用されているジャスチャー機能をサポートしたほか、効率的なバッテリー運用が行えるECOボタンがワンタッチボタンに加わった。インタフェースはほぼ共通で、TypeII×1のPCカードスロット、SDメモリーカード/メモリースティックPRO/xDピクチャカード共用のカードスロットに加えて、3基のUSB 2.0、4ピンのIEEE1394、アナログRGB出力、音声入出力、ギガビット対応の有線LAN、FAXモデム、指紋センサとなり、MG/B90のみBluetooth V.2.1+EDRを内蔵する。
ボディサイズは従来モデルと変わりなく、MG/B90とMG/B75が316(幅)×235(奥行き)×24.3〜34(高さ)ミリで、MG/B70は314(幅)×234(奥行き)×26.4〜34.9(高さ)ミリ、重量は上位2モデルが約1.77キロ(DVDスーパーマルチドライブ搭載時)と微減し、MG/B70は約1.99キロ(DVDスーパーマルチドライブ搭載時)のままだ。標準バッテリーの駆動時間はMG/B90が約9時間、MG/B75が約7.7時間、MG/B70が約5.1時間といずれも延びている。
全モデルにOffice Personal 2007(SP1)がプリインストールされており、実売予想価格はMG/B90が24万円前後、MG/B75が21万円前後、MG/B70が18万円前後で、発売は8月22日の予定だ。直販のWEB MARTでは、CPUやメモリ、HDD容量の変更に加え、ボディカラーや液晶ディスプレイの光沢/非光沢などが選べる「MG/B75N」(14.1型ワイド液晶ディスプレイ)と「MG/B50N」(13.3型ワイド液晶ディスプレイ)や、S3 GraphicsのChrome 430 ULPが搭載できる「MG/B80N」などが用意されている。
FMV-BIBLO MGシリーズの概要(その1) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
FMV-BIBLO MG | MG/B90 | 2スピンドル | プラットフォーム/OS変更 | Core 2 Duo P8400(2.26GHz) | 2048MB | 200GB | Business(SP1) | 24万円前後 |
MG/B75 | 2スピンドル | プラットフォーム変更 | Core 2 Duo P8400(2.26GHz) | 2048MB | 200GB | Home Premium(SP1) | 21万円前後 | |
MG/B70 | 2スピンドル | Core 2 Duo採用 | Core 2 Duo T8100(2.1GHz) | 2048MB | 200GB | Home Premium(SP1) | 18万円前後 | |
FMV-BIBLO MGシリーズの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV機能 | 重量 |
FMV-BIBLO MG | MG/B90 | 14.1型ワイド | 1280×800 | Intel GM45 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | − | 約1.77キロ |
MG/B75 | 14.1型ワイド | 1280×800 | Intel GM45 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | − | 約1.77キロ | |
MG/B70 | 13.3型ワイド | 1280×800 | Intel GM965 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | − | 約1.99キロ |
関連キーワード
FMV | BIBLO | Core 2 Duo | DVDスーパーマルチドライブ | 富士通 | Intel | Centrino 2 | CPU | FMV-BIBLO LOOX R | ノートPC | Centrino | DDR3 | バッテリー | Windows Vista | 開発コード名 | LED | S3 Graphics | Bluetooth | Office | ワンセグチューナー | Windows XP
関連記事
- 富士通、Atom搭載「LOOX U」や地デジ付き「DESKPOWER F」など秋冬モデルを一挙発表
富士通は、FMV-DESKPOWER、FMV-BIBLO、FMV-TEOの2008年秋冬モデルを発表。Atom搭載の「LOOX U」をはじめ、全10シリーズを8月22日から順次発売する。 - ビジネスシーンでの性能を強化したハイエンドモバイル──「FMV-BIBLO MG」
14.1インチワイドと13.3インチワイドの大画面ディスプレイを搭載するモバイルノートPCの夏モデルは、メモリ容量の強化などが施された。 - 右も左もCentrino 2――20台の最新ノートPCが大集合
7月16日にインテルから発表されたCentrino 2搭載PCが一堂に会した。20台を数えた新モデルに写真で迫る。 - 富士通、デザイン重視のラインアップを充実させた2008年夏モデルを発表
富士通は、4月22日に2008年夏モデルとしてデスクトップPC4シリーズ、ノートPC4シリーズを発表、デスクトップPCでは新たに「F」シリーズが登場した。 - 富士通、FMV-BIBLO NX/MGにPenrynコアのCore 2 Duoを採用
「FMV-BIBLO NX95Y/D」と「FMV-BIBLO MG90Y/V」に搭載されるCPUが明らかになった。いずれもL2キャッシュが増えた新型Core 2 Duoを採用する。 - LOOX Tと並べて比較:FMV春モデルの目玉「LOOX R」を速攻でチェックした
12.1インチワイド液晶と光学ドライブを内蔵して重量は約1.27キロ、バッテリー駆動は約11.7時間と、魅力的なスペックのLOOX R。LOOX Tとの違いは? - 未発表の最新Core 2 Duoを採用した大画面モバイルノート――「FMV-BIBLO MG」
14.1/13.3インチワイド液晶ディスプレイ搭載の「FMV-BIBLO MG」は、最上位モデルに未発表の最新Core 2 Duoを採用。基本スペックを底上げした。 - 富士通、新モバイルノート「LOOX R」などPC春モデルを発表
富士通は、FMV-DESKPOWER、FMV-BIBLO、FMV-TEOの2008年春モデルを発表した。目玉は最新の低電圧版Core 2 Duoを備えたモバイルノートPC「LOOX R」だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.