アドビ、「Creative Suite 4」日本語版を発表:PhotoshopはGPUで高速化(1/2 ページ)
アドビシステムズは「Adobe Creative Suite 4」の日本語版を発表した。国内での出荷開始は米国より2カ月遅れの12月中旬を予定している。
Photoshop CS4 Extendedは64ビットVistaをネイティブサポート
アドビシステムズは11月11日、プロフェッショナル向け統合デザインソフトスイートの最新版「Adobe Creative Suite 4」日本語版(以下、CS4)を発表した。出荷開始は12月中旬の予定だ。
CS4を構成する製品群は以下の通りだ。Creative Suite 3(以下、CS3)と同様、収録ソフトの違いにより、すべての機能を備えた「Master Collection」、DTP向けの「Design Premium」と「Design Standard」、Webデザイン向けの「Web Premium」と「Web Standard」が用意されている。
CS3からの変更点としては、Soundbooth CS4がWeb Premium、Fireworks CS4がDesign Premiumに追加された。また、すべてのSuite製品にFlash Player、Media Player、AIRが付属する。
| Creative Suite CS4の製品構成 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 製品名 | Design Premium | Design Standard | Web Premium | Web Standard | Production Premium | Master Collection |
| InDesign CS4 | ○ | ○ | − | − | − | ○ |
| Photoshop CS4 Extended | ○ | − | ○ | − | ○ | ○ |
| Photoshop CS4 | − | ○ | − | − | − | − |
| Illustrator CS4 | ○ | ○ | ○ | − | ○ | ○ |
| Acrobat 9 Pro | ○ | ○ | ○ | − | − | ○ |
| Dreamweaver CS4 | ○ | − | ○ | ○ | − | ○ |
| Flash CS4 Professional | ○ | − | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Fireworks CS4 | ○ | − | ○ | ○ | − | ○ |
| Contribute CS4 | − | − | ○ | ○ | − | ○ |
| After Effects CS4 | − | − | − | − | ○ | ○ |
| On Location CS4 | − | − | − | − | ○ | ○ |
| Premiere Pro CS4 | − | − | − | − | ○ | ○ |
| Soundbooth CS4 | − | − | ○ | − | ○ | ○ |
| Encore CS4 | − | − | − | − | ○ | ○ |
| Creative Suite CS4に同梱のツール群 | ||||||
| Bridge CS4 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Device Central CS4 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Dynamic Link | − | − | − | − | ○ | ○ |
| Media Player | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Version Cue CS4 | ○ | ○ | ○ | ○ | − | ○ |
対応OSは、Windows XP(SP2)以降、Vista Home Premium/Business/Enterprise/Ultimate(SP1)、Mac OS X 10.4.11〜10.5.4。Photoshop CS4 Extendedは64ビット版のWindows Vistaをネイティブサポート、Premiere Pro CS4、After Effects CS4、Soundbooth CS4、Encore CS4、On Location CS4は64ビット版のWindows Vistaで動作する。
Photoshop、Premiere Pro、After EffectsはGPUアクセラレーションに対応
CS4では、Flash技術との統合を進めつつ、各アプリケーションの連携を強化した。Production Premiumの場合では、ダイナミックリンク機能の拡張により、After Effects CS4、Premiere Pro CS4、Soundbooth CS4、Encore CS4の間でコンテンツを移動でき、更新がレンダリングなしで反映できる。CS4で制作した各種モバイルコンテンツを検証するDevice Central CS4も用意している。
個々のアプリケーションも機能が向上した。Photoshop CS4では、OpenGL対応により解像感を維持したままスムーズに拡大/縮小/パン/回転といった操作が可能だ。NVIDIA製GPUのハードウェアアクセラレーションに対応し、これらの動作が高速に行える。新機能の「カンバスの回転」では、画像を非破壊で回転させ、任意の角度で作業を進めることができる。
インタフェースでは、複数ファイルのタブ表示に対応したほか、トーンカーブ、レベル補正、彩度、色相を1つのインタフェースで調整できる「色調補正パネル」と、選択した領域の補正をダイレクトに行える「マスクパネル」を搭載している。
また、画像サイズを変更する場合、人物などのオブジェクトの縦横比を崩さずに、背景部分だけをマウスのドラッグだけで拡大/縮小できる「コンテンツ認識型の拡大縮小」機能、被写界深度を拡大した画像を自動的に生成してトーンやカラーに違和感のない360度のパノラマ画像を作成できる機能、CUDOのカラーユニバーサルデザインへのサポートといった機能を持つ。覆い焼き、焼き込み、スポンジツールは、境界の輝度や彩度を認識し、より自然に効果を適用できるようになった。
Photoshop CS4 Extendedでは3D画像へ直接ペイント可能で、3D画像を回転させた場合でもペイントした内容が追従する。2D画像を立方体や円柱、球などの3D形状に変換し、3D画像へ合成したり、編集機能などが利用できる。編集結果は、After Effects CS4でアニメーション化することが可能だ。
InDesign CS4には、制作上の問題点をレイアウト内でリアルタイムに示してユーザーに解決を促すライブプリフライト機能を搭載。また、リンクパネルをカスタマイズ可能にすることで、ファイルを効率よく配置できるようになった。Flashとの連携により、インタラクティブメディアの制作がしやすくなっている。
なお、NVIDIA製GPUのハードウェアアクセラレーションは、Premiere Pro CS4とAfter Effects CS4にも対応する。
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