ポメラについて知っておくべき、いくつかのこと(前編):がっかりしないために(2/2 ページ)
これはひょっとしてすごい製品が登場したのではないか? その第一印象は実際にポメラを使ってみてどのように変化していくのか。とりあえず今現在、筆者が利用しているシステム手帳よりも、ポメラのほうが軽いのだ。
キーボードをチェックする
ポメラの最大の特徴でもあるのが折りたたみ型のキーボードだ。パンタグラフ型を採用しており、十分なキーストロークを確保している。キーピッチも17ミリと余裕があり、タッチタイピングも問題なくできるサイズだ。
Let'snote LIGHT Rを意識しているという話だが、実際はともかく、携帯時のコンパクトさに似つかわしくないフルキーボードで、打鍵感はよい。日本語キーボードとしてのスペックは十分だ。キーボードは、スライドする左側に金属板のシールドとゴム足があるのに対し、折りたたまれる右側にはないためややがたつきがある。これは背面に用意された固定アームを利用することである程度対応できる。なお、左側のがたつきはまったく感じなかった。
モノクロ液晶のメリット
液晶はバックライトがない反射型だが、コントラストが高いモノクロ液晶であるため特に不自由を感じることはない。通常のカラー液晶ではサブピクセル3つを使って1ピクセルを表現しているのに対し、モノクロ液晶ではサブピクセルがないため、よりくっきりとした印象になるのかもしれない。解像度は640×480でVGAを確保している。これはポメラの搭載する最小サイズのフォント、行間小の場合で全角換算26字×17行だ(画面下部2行分はステータス表示領域)。
左側面にはmicroSDカードスロットとUSBミニBコネクタが搭載されている。キーボードを開いた状態では扱いにくい位置にあるため、基本的にはキーボードを閉じた状態で使用することになる。
microSDカードスロットはSDHC非対応なので、すでに所有しているカードを流用するときには注意が必要だ。もっとも、上限である2Gバイトでも2008年11月時点で実売500円以下で入手可能なので、ポメラ専用に1枚用意してしまってもいいだろう。2Gバイトはテキストオンリーという用途を考えれば十分すぎるはずだ。
なお、microSDカードを使用しなくても内蔵メモリにファイルを保存することはできる。ただし、これはいわゆる不揮発性メモリを使用しているのではなく、バッテリバックアップであることに注意してほしい。ポメラの電源は通常駆動時に使用するヒンジ部の単四電池2本と、単四電池が切れた際に利用される背面のボタン型リチウムイオン電池だ。当然、電池が切れたら内蔵メモリの内容は消えてしまう。基本的にはmicroSDカードを挿しっぱなしにして利用することになるだろう。
USBケーブルでPCと接続した場合はマスストレージクラスとして認識され、内蔵メモリとmicroSDカードの2ドライブがマウントされる。
次回は、実際にポメラを実戦で使用した中で感じたことや気になったこと、利点や欠点について触れる。ポメラは向いている用途と向いていない用途がはっきりとしている製品なので、それを知らないまま購入すると“がっかり”してしまうかもしれない。
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