Core i7とX58の性能をフルに発揮する「GIGABYTEからの提案」(1/2 ページ)
日本ギガバイトは、11月21日にIntel X58 Express搭載マザーボードの発表会を行い、新製品の紹介と合わせて2009年初頭に2万円前後のX58マザーが投入されることを明らかにした。
GIGABYTEからの提案は「銅箔層を2倍にする」
新製品の具体的な説明を行った日本ギガバイト営業部の中村広志氏は、同社のIntel X58 Express搭載マザーボードの特徴として、Core i7とIntel X58 Expressの性能をフルに発揮するための「GIGABYTEからの提案」と自ら説明する、同社独自の品質基準「Ultra Durable 3」を紹介した。
GIGABYTEは、以前からマザーボードの品質の高さを実現するために「Ultra Durable」を提唱してきたが、最初に登場した「Ultra Durable」ではすべてのコンデンサを固体タイプに統一し、その次に登場した「Ultra Durable 2」では、低発熱のMOSFET、高効率のフェライトコア、長寿命の固体コンデンサを採用することで省電力と長期安定動作を実現している。Ultra Durable 3では、Ultra Durable 2までに採用された内容に加えて、基板に2層ある「銅箔層」の厚さを従来の2倍に増やすことで放熱効率の向上を実現した。
発表会で示されたマザーボード表面の温度測定結果では、MOSFETやチョークコイル、コンデンサの温度は従来の40%減、ノースブリッジや基板表面も20〜30%程度低くなったデータが示された。中村氏は、システム全体では50度程度の温度低下が実現し、その結果として、耐久性やオーバークロックの上限が向上すると説明している。
さらに改良が加えられたGIGABYTEの独自技術
続いて中村氏は、今回、日本ギガバイトが発表したIntel X58 Express搭載マザーボードの「GA-EX58-EXTREME」と「GA-EX58-UD5」の2製品、それから後日発表予定の「GA-EX58-DS4」について、具体的な仕様と特徴を公開した。
最上位モデルとなるGA-EX58-EXTREMEでは、グラフィクス環境で3-GPUによるCorssFireXと3-way NVIDIA SLIが構築可能であることが紹介されたほか、GIGABYTEのハイエンドマザーボードで採用されている独自の冷却ユニットである「Hybrid Silent Pipe 2」や、Ultra Durable 3に準拠した「CPU12フェーズ+メモリ2フェーズ+ノースブリッジ2フェーズ」の電源回路、デュアルBIOSにオンボードボタン、アラートLEDといったハードウェア機能が取り上げられた。また、ソフトウェアで用意される機能についても、ワンクリックでオーバークロック設定が可能な“QuickBoost”が導入された「EasyTune6」や、利用する電源フェーズの数をシステムの状態に合わせて変化させる省電力ツール「Dynamic Energy Saver Advanced」などが紹介された。
GA-EX58-EXTREMEに続くハイエンドモデルとして用意されるGA-EX58-UD5は、クーラーユニットが通常サイズのものになるだけで、ほかの機能はGA-EX58-EXTREMEと同様とされており、Ultra Durable 3で導入された従来比2倍の銅箔層や12+2+2フェーズの電源回路などはGA-EX58-UD5でも取り入れられている。
正式発表は後日とされているGA-EX58-DS4は、GA-EX58-UD5のさらに下位に位置するモデルで、Ultra Durableは最新の「3」ではなく「2」に準拠し、基板も上位2モデルが8層のところが6層となる。また、グラフィックスの仕様では、CrossFireXのみが利用可能でNVIDIA SLIには対応しないことが明らかになった。
発表会では、2008年から2009年初頭にかけて登場する予定のIntel X58 Extremeマザーボードも紹介された。それによると、2008年中にはGA-EX58-DS4とおなじポジションで2万円から3万円の価格帯に「GA-EX58-UD4」が早くも投入される予定で、2009年初頭には、さらにその下位モデルとなるミドルレンジのラインアップとして「GA-EX58-UD3R」と「GA-EX58-UD3LR」が2万円前後の価格帯で投入される予定だ。
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