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ツクモが脱皮を完了した3月のアキバ5分で分かった気になるアキバ事情(3/4 ページ)

2008年10月末から経営再建を目指していた九十九電機が、2度に渡る営業中断を経て、ようやく本格的な再スタートを切った。3月のアキバは、自作PCパーツ以上に街の変化が目立っていた。

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GPU市場は新製品が豊作?――大容量メモリ搭載モデルが人気を集める

発売前にドスパラ秋葉原本店で先行展示されていたPalit製GeForce GTS 250カード

 3月11日、NVIDIAの新GPU「GeForce GTS 250」を搭載したグラフィックスカードが各社から一斉に発売された。複数のメーカーが搭載メモリの容量違いで512Mバイトと1Gバイト、2Gバイトの3ラインアップを用意しており、価格は1万5000円前後から2万5000円弱と幅広く分布している。

 GeForce GTS 250の仕様は従来モデル「GeForce 9800 GTX+」とほぼ同じ。このため、ヒットを期待する声はほぼ聞かれなかった。フェイス本店は「はっきりいって名前を変更しただけ。このため、初回から各社が豊富なバリエーションを用意していますが、今買うなら旧名のGeForce 9800 GTX+カードのほうが少し安いのでお得です。GeForce GTS 250が売れるのはGeForce 9800 GTX+カードの在庫を売り切った後になるでしょう」と割り切っている。

 それでも、GDDRメモリを2Gバイト搭載するモデルは比較的好調に売れているとの声も聞いた。「今はフルHD液晶でゲームをプレイする人が増えています。解像度が大きい画面では、グラフィックスカードのメモリ容量が快適性に大きく影響します。1Gバイトあれば大丈夫ですが、2Gバイトならさいらにサクサク表示されますからね」(ツートップ秋葉原本店)という。

 上記の理由から、高性能なカードほど大容量メモリの需要が高くなる。それを端的に表していたのが、3月末に登場したSapphire「VAPOR-X HD4870 2G GDDR5」の人気だ。RADEON HD 4870カードでは最大容量となるGDDR5 2Gバイトメモリを搭載しており、3万円弱の価格で登場した。同時に発売された1Gバイトメモリ版の「VAPOR-X HD4870 1G GDDR5」は2万8000円前後と、価格差がほとんどない。その値頃感も手伝って発売日に売り切れるショップが続出した。

 パソコンショップ・アークは「もともとRADEON HD 4870は人気のGPUで、大容量メモリ搭載モデルを待っていたユーザーは多いですね。そのうえ非常に割安なので、狙っていた方は即座に購入されました。入荷数が少なめだったこともありますが、再入荷しても好調に売れると思います」と語る。

2段占有の大型クーラーを搭載するGeForce GTS 250カード(写真=左)。3月末時点でもいくつかのショップでGeForce 9800 GTX+カードを見かけた(写真=中央)。Sapphire「VAPOR-X HD4870 2G GDDR5」(写真=右)

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