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特価キャンペーンに見る夏休みのアキバ古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

夏休みシーズンに入ったアキバは、スポット入荷の激安アイテムやショップ独自のキャンペーンを行い、普段以上ににぎわっている。何が売れている?

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「今はHDDとグラフィックスカードが特価の目玉になりやすい」

移転したBLESS秋葉原本店

 アキバの各ショップは、型落ちアイテムのスポット入荷や営業を始めた記念日といったさまざまな機会を活用してイベントに仕上げている。目立ったキャンペーンを通して、最近の目玉アイテムのトレンドをみていきたい。

 BLESS秋葉原本店は7月24日にロックビルの2階(千代田区外神田3-11-2)に移転。店内の2コーナーを使って新装開店セールを開催しており、Core i7 920(D0ステッピング)や1TバイトHDD、P45マザーなど、ほとんどのジャンルでお得なアイテムを用意していた。同店は「HDDの特価品はやはり人気を集めますね。ただ、オープン初日に一番ヒットしたのは、GeForce GTX 280搭載のグラフィックスカード『GLADIAC GTX280 1GB』でした。1万8800円で販売したところ、すぐに限定数を売り切りました」と語る。

 T-ZONE.PC DIY SHOPは店員の森田氏の誕生日を祝う「店員M誕生祭」を企画。週末にジャンク市を開催したほか、アースソフトのテレビチューナーカード「PT1」を土日2日間で27枚放出するなどして、開店時から多数のユーザーを集めていた。森田氏は「何か面白いきっかけがあればネタにするという感じですね。店中で自分の誕生日を祝われるのはちょっと辛いですが、まあ、盛り上がればそれでいいです。ツートップ秋葉原本店さんでもやっていますし」と少し照れながら話す。

BLESS秋葉原本店の店内。これまでの縦に長い形状から正方形に近づき、全体を一望しやすくなっている(写真=左/中央)。特価セールコーナーに並ぶ対象アイテム(写真=右)

 そうしたイベント主体のキャンペーンで目玉となるアイテムについて、某ベテラン店員氏は「従来は人気CPUの特価品を目玉にすることが多かったのですが、最近はあまり引きが強くないんですよね。マザーボードを使い続けてCPUをグレードアップしていくといった人が減り、基幹パーツを一斉に買い換えるほうがメジャーになった点が大きいでしょう。これはメーカー側の戦略が関係していると思います。そうした掛け合わせの縛りがあるパーツより、GeForce GTX 280/290やRADEON HD 4800系などのグラフィックスカード、PT1やPV4といった供給量の少ないレアアイテムのほうが目立つようになっています。また、HDDやSSDは消費物という側面があるので、すぐに使うわけでなくてもストックとして購入する人は多いです」と解説する。

 また、キャンペーンがショップに与える影響について、ツートップ秋葉原本店は「週末は1TバイトHDDを限定台数6980円で販売しました。そうした特価品がハマると朝から100人近くのお客さんが来店されるので、店全体の売り上げへの影響は大きいですよ。『どの店で買ってもいいや』と思っているパーツをウチで買ってくれるようになりますから、単に赤字覚悟で奉仕するというわけではないんです」と話していた。

 上記の戦略的な特価キャンペーンのほか、型落ちのアイテムを大量に入荷したのをきっかけとしてキャンペーンを実施することも多いという。この場合はトレンドとは関係なく、対象アイテム自体が目玉になる。クレバリー1号店はアナログ放送用のテレビキャプチャーカードを1980円で販売しており、TSUKUMO eX.ではアンテックのPCケース「mini P180」を7980円で放出していた。TSUKUMO eX.は「型落ちになった人気モデルの特価は、どんなジャンルであれヒットしやすいですね。新製品の仕入れとともに、そうした潜在能力の高いスポット入荷品も常に目を光らせています」と語る。

T-ZONE.PC DIY SHOPでは入り口のテレビで「森田くん、誕生日おめでとう」と女の子が伝え続けるビデオを流していた(写真=左)。クレバリー1号店で売られているPCI接続のアナログテレビチューナーカード「NV-PT7135」(写真=中央)。TSUKUMO eX.に並んだアンテックの「mini P180」(写真=右)

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