PCユーザーも、前からこういうの待っていた──3G無線LANルータ「Pocket WiFi」の可能性(1/2 ページ)
イー・モバイルが、3G回線を共有できる電池内蔵型無線LANルータを発売する。携帯ゲーム機やポータブルプレーヤーなど、PCユーザー以外の層を獲得する狙いだが、もちろんPCユーザーも「ほしい」と思える機器のようだ。
イー・モバイルは10月29日、3Gデータ通信機能を内蔵する小型無線LANルータ「Pocket WiFi」(D25HW)を発表、11月18日に発売する。
スペックの詳細や価格については「イー・モバイル、上り最大5.8Mbpsの3G対応モバイルWi-Fiルータ「Pocket WiFi」」を参照願いたいが、3G回線をルーティングし、無線LANで共有できる特徴により、これまで1台のPCでのみ利用できたデータ通信をPC以外の無線LAN搭載機器──例えばiPod touchやニンテンドーDSi、PSPなど──でも出先で利用できるようになるのが最大の特徴だ。国内においては、イー・モバイルのサービスエリア全域が自宅や公衆無線LANサービスと同様の“無線LANエリア”になるイメージで、似た機能を持つ機種に、NTTBPの「Personal Wireless Router」(試験サービス中)が存在する。
イー・モバイルの契約数は、2009年9月末時点で189万7700に到達。従来から、モバイルノートPC用として同社外付けデータ通信端末を使うユーザーは多いと思われ、最近はNetbookやミニノートPCとセット契約した人もいるだろう。Pocket WiFiは、同社エリック・ガン社長兼COOが「PC以外の無線LAN対応機器も“いつでも”使いたいというニーズは、まだ少ないかもしれない。ただ、今後は急拡大していくと考えている」と述べるように、頭打ち感や他キャリアとの競争激化も予想されるPC向けだけでなく、無線LANを搭載するモバイル機器全般と、それを利用する、より幅広いユーザー層の獲得も図りたい考えだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.