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「Eee PC 1018P」徹底検証――Netbookの殻を破ったプレミアムミニノートUSB 3.0×2、BT 3.0、ギガビットLAN、指紋センサーまで(3/4 ページ)

これまでも“プレミアム”をうたうNetbookは存在したが、ASUSの「Eee PC 1018P」はかなり突き抜けている。「ただのNetbookには興味ありません」というアナタへ。

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アイソレーションキーボードとマルチタッチ対応タッチパッドを採用

最近主流のアイソレーション型キーボードを搭載

 キーボードはキートップの間隔が離れたアイソレーションタイプを採用。キーボードユニットとキーボードベゼル、パームレストをシームレスに一体化しており、見た目の印象がよいだけでなく、しっかりした堅牢性のある仕上がりとなっている。中央部を強く押し込めば沈まないこともないが、通常の入力作業ではたわみなど皆無だ。キーストロークは浅いものの、キーのスイッチの感触はよく、非常に安定感のあるタッチが得られる。

 キーレイアウトについても標準的な6段配列で、一部に変則的なキーピッチが見られるものの、特にクセは見られない。主要キーのピッチは約17.5×16.5ミリ、半角/全角キーは約13×16.5ミリ、F1〜F12キーは約15×13ミリとなっている(いずれも実測値)。ボディと一体化したアイソレーションデザインとしたことで、ボディの横幅いっぱいをキーボードで使っており、10.1型クラスのモバイルノートPCとしては十分なキーピッチを確保し、小さいキーも最小限にとどめている。

タッチパッドはボタンと一体化したデザインを採用する

 キーボードの手前には、パームレストと同様にヘアライン加工が施されたタッチパッドを装備している。左右のクリックボタンとパッド領域が一体化したタイプで、ボタン領域は細かい突起を付けて表現している。パッド領域は76×40ミリと十分確保されており、滑りもよい。ボタンは左右の端のほうをクリックするよう意識する必要があるが、スイッチの感触自体は良好だ。

 タッチパッドにはシナプティクスの多機能ドライバがインストールされており、2本指でのスクロール、つまみズーム、回転、3本指で弾く(ページ送り、写真送りなど)といった機能が標準で有効となっている。また、パッドの右端を利用した縦スクロール機能も有効となっており、パッド上にプリントされている縦のラインをなぞることで上下のスクロールが行なえる。

タッチパッドにはシナプティクスのドライバ(V7.4)が導入されている。パッドの右辺を利用した縦スクロールのほか、2本指での縦横スクロール、つまみズーム、回転、Webページの進む/戻るに対応する「3本指で弾く」などの機能が標準で有効となっている。感度の調整や3本指でのタッピングにアプリケーションの起動を割り当てることなども可能だ

指紋センサーと2つのワンタッチボタンも用意

 パームレストの右端には指紋センサーも装備している。AuthenTecの「TrueSuites」という指紋センサー管理ツールがプリインストールされており、Windowsのログオン時のパスワード入力や、Webサイトのログイン時などのパスワード入力のほか、アプリケーションの起動といった操作も指紋センサーに触れるだけで行なえる。

 また、TrueSuitesで設定を行うことにより、指紋センサーを使った縦スクロール操作も可能だ。ただ、ちょっと分解能が粗い印象で、設定を調整しても滑らかにスクロールさせるのは難しかった。


パームレストの右上にスライド式の指紋センサーを内蔵している

AuthenTecの「TrueSuites」を使えば、Windowsログオン時やWebサイトログイン時のパスワード入力を指紋認証で代行できる

TrueSuitesでは、各指の指紋にWebサイトへのアクセスやアプリケーションの起動などを割り当てられる


TrueSuitesでは、指紋センサーをスクロールホイールとして利用することもできるが、操作性はいまひとつだ

TrueSuitesの「ファイルとフォルダのロック」機能では、ファイルやフォルダを開く際に指紋認証を必要とするようロックをかけられる

 キーボードの左奥には2つのボタンが並ぶ。右側は無線機能(無線LAN/Bluetooth)のオン/オフを切り替えるボタンで、無線LANとBluetoothは別々にオン/オフができる。細かいところだが、意外とこれができるモバイルノートPCは少ないので評価したい。

 左側のボタンはASUS独自の電力管理機能SHE(Super Hybrid Engine)のモードを切り替える。この機能の詳細は特に明らかにされていないが、各モードでのCPUクロックの変化をCPU-Zでモニタしてみると、High Performanceは標準状態(SHEオフ時と同様)で、SuperPerformanceモードにするとわずかにオーバークロック(約1860MHzで動作/ベースクロック169MHz)される。一方、Power Savingモードでは動作クロックが約1330MHzに制限されていた。


キーボードの左上に2つのワンタッチボタンがあり、左側のボタンでSHEのモードを切り替える仕様だ

タスクトレイには独自の電力管理機能としてSHE(Super Hybrid Engine)が常駐している

SHEは標準でAutoモードになっており、ACアダプタ駆動時はHigh Performance、バッテリー駆動時はPower Savingへ移行する


SHEでSuper Performanceモードを選択したときのCPU-Z 1.55での情報表示画面(高負荷時)。ベースクロックが標準の166MHzから169MHzに、CPUクロックも標準の1833MHzから1860MHz(169MHz×11倍)へとわずかだがアップした。アイドル時にはベースクロックが169MHzのままCPU倍率が6倍に下がり、約1014MHzで動作する

SHEでPower Savingモードを選択したときのCPU-Z 1.55での情報表示画面(高負荷時)。動作クロックは標準の1833MHzから1330MHzまで下がる。ベースクロックは標準の166MHzのままで、CPU倍率が8倍より上がらないようになった(標準のCPU倍率は11倍)。アイドル時の動作クロックは標準状態と同じ約1GHzだ

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