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「webOS」にみるHPのコンシューマービジネス戦略ねんがんのモバイルOSをてにいれたぞ(2/2 ページ)

AppleのiOS、GoogleのAndroidが覇を競うモバイルインターネット市場で戦うために、世界PCシェア首位を独走する米Hewlett-Packardが手に取った武器は「webOS」だ。

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日本での展開は?

一方、日本はAKB48で盛り上がっていた

 webOS 3.0を搭載したTouchPadやwebOS搭載PCの投入は、米国が夏ごろ、中国が年内とアナウンスされているが、日本での展開は不透明だ。ブレンケル氏は、「日本はHPの戦略にとって大きな市場であり、スキップすることはない」と明言しているものの、ローカライズに課題があり、投入時期はまったくの未定という。その年の新製品を一堂に会した海外イベントを受けて、同じ月に日本国内でも新製品発表会を行う、というのは海外PCメーカーではよくあることだが、HPが2011年の国内春モデルを披露した際、webOSには一言も触れていない

 同社はローカライズの課題として、主にキャラクタセットやユーザーインタフェースを挙げているが、一定規模の数でTouchPadを販売するつもりなら、ラインアップとしてWi-Fi版のみとは考えにくく、携帯キャリアと交渉する必要性も出てくるだろう。また、今後サービスやコンテンツを供給するのであれば、iTuens Storeでも分かるように、それらは各地域ごとに行うほうが自然だ。スケールメリットを生かせるハードウェアビジネスとは異なり、必要なリソースは国の数だけ増大し、サービスの展開にタイムラグが生じるのは避けられない(今や最大の音楽小売業者としてドル箱になったiTunes Storeでさえ、旧iTuens Music Storeが日本へ上陸するまでには2年の時を要した)。この辺りが日本での発表会に見られる“温度差”を生んでいる理由かもしれない。

 ブレンケル氏は、アップルも同様に国ごとで製品展開にタイムラグがあることを指摘したうえで、「ユーザーはよい製品であればローカライズされるのを待っているものだ」と語っているが、願わくばそれが言葉通り“よい製品”で、待つのが楽しいと思える程度の時間であってほしい。

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