Adobe、モバイル向けFlash Playerの提供中止を発表
Appleの故スティーブ・ジョブズ氏がiOSでのサポートを拒否し続けたモバイル版Flash Playerは、他の主要プラットフォームでは利用できたが、次期版で提供が終わる。
米Adobe Systemsは11月9日(現地時間)、モバイルブラウザ向けのFlash Playerの開発を中止すると発表した。モバイル向けではHTML5に集中するという。米GoogleのAndroidおよびカナダのResearch In Motion(RIM)のBlackBerry PlayBook向けのバージョン11.1のリリースが最後になる。
多数のモバイルプラットフォームがHTML5に対応したため、モバイルコンテンツの作成にはHTML5が最良のソリューションだと判断したという。
Flashアプリの実行環境「Adobe AIR」の提供は続けるので、開発者は各種プラットフォーム向けネイティブアプリでFlashを利用することは可能だ。
なお、PC向けのFlash Playerの開発は継続する。今後は、Flashがその性能を発揮できるゲームや動画などの分野に向けた機能強化に注力していくという。
モバイル向けFlash Playerは、米Appleのスティーブ・ジョブズCEO(当時)が2008年にiPhoneでサポートしないと発表して以来、AppleとAdobeの対立のもととなっていた。ジョブズ氏は、Flash Playerはモバイルには重過ぎ、セキュリティに問題があると説明している。
Adobeは発表文で「われわれはGoogle、Apple、Microsoft、RIMを含むHTMLコミュニティーの主要メンバーと今後も協力し、メンバーのモバイルブラウザでのHTML5採用を推進していく」と語った。
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