ギョッと驚く超〜横長ディスプレイ、使い勝手はどう?──新提案Ultrabook「dynabook R542」検証:なんと、1792×768ドットですと(2/3 ページ)
Ultrabook初の「ウルトラワイド」な液晶ディスプレイ。1792×768ドットの解像度ってどうよ? 一見キワモノだが実は違う、「dynabook R542」の使い勝手をチェックする。
長っ! でもいざ使うと意外にイイ──1792×768ドットの超ワイドディスプレイ
さて、本機の最特長であるアスペクト比21:9/解像度1792×768の超ワイド液晶ディスプレイ。実際に使うと、予想外にしっくり使いやすいことに驚く。
まず、よくあるアスペクト比16:9のそれと比べ、約1.3倍も横方向の表示領域が広い。とりあえずはシネマスコープサイズの映画・映像コンテンツを画面いっぱい、上下の黒枠なしに表示できるといったエンターテインメント志向の使い方が思いつくが、ブラウザの資料ページを表示しながら文書を作成する、いつものPC作業も「あれ、意外といい」のだ。
こちら、表現はかなり大げさではあるが、外部ディスプレイとともに利用するデュアルディスプレイの感覚……だ。多くのWebサイトはアスペクト比21:9の画面いっぱいに表示してしまうと左右の余白が多すぎて逆に見にくい。このため、ウインドウサイズを適度な横幅に調整して表示することになる。その空いたスペースを、例えば左側を4:3/右側を1:1といった比率で分割し、左右に重ならないようウインドウを配置する。このことでこの超ワイドの画面が生きてくる。
この分割を、よりスマートに活用できる「東芝スプリットスクリーンユーティリティ」と呼ぶツールも付属する。各ウインドウの右上に表示されるスプリットスクリーンボタンを押すと、設定した分割スタイルのウインドウサイズにスパッとワンタッチ調整できるものだ。分割スタイルは16:9+5:9、あるいは4:3+1:1とする左右分割タイプのほか、上下の分割も含めた最大3×3コマの設定を任意に作成できる。
PC、特にWebサイト表示/インターネットを中心に利用するなら、ディスプレイ解像度は横方向より縦方向こそがほしいシーンが多く、例えばフルHD(1920×1080ドット)のディスプレイでも作業領域が広くなったと想像より感じないことがある。それはワイド画面が主流になった昨今、特によく聞かれることだ。ただ、本機まで横サイズだけがグワッと極端なディスプレイなら、適当なサイズのウインドウ表示で各ソフトを使うスタイルになる。相対的に縦方向の比率が高くなるので、使いにくくは感じない……のかもしれない。本機は、ほかにはない比率のディスプレイを搭載するPCなのでキワモノと思われがちだが、実はそうではない。21:9のディスプレイ、予想外に使いやすい。
もちろん、シネマスコープサイズのアスペクト比を生かした動画再生利用も、こちらは予想通りだがバッチリ迫力ある映像で楽しめる。キーボード左右の余裕あるスペースへ、14型クラスながら17型クラスの大型ノートPCに搭載するほどの余裕ある口径のものと思われるharman/kardonブランドの高品位志向なスピーカーも内蔵する。
エンターテインメント系用途には、東芝の家庭用テレビ/レコーダー「レグザ」「レグザブルーレイ」「レグザサーバー」シリーズと連携し、テレビ番組をPCでネットワーク視聴できる「RZスイートexpress」(録画した番組を再生できる「RZプレーヤー」、放送中の番組をネットワーク視聴できる「RZライブ」、録画した番組を持ち出せる「RZポーター」)も用意する。
さて、21:9の超ワイド画面と大容量スピーカー、いわゆるノートPC使用時の位置──画面から40センチほどで視聴すると、視界の多くが画面で占められる。これもかなり新鮮な体験で、よりコンテンツに没頭できる要素の1つになる。harman/kardonのスピーカー+SRS Premium Sound 3Dにより、このクラスのノートPCに内蔵するものとしてはびっくりするほどステレオ感や臨場感のあるサウンドも一緒に楽しめる。
一方、それだけに光学ドライブを内蔵しないのは少し残念。Blu-ray DiscやDVD-Videoの映画タイトルメディアの再生に、USB外付けドライブを別途必要とするのはかなり面倒だ。もちろん光学ドライブは利用頻度がかなり少なくなっているのは事実であり、ネットワーク配信でのコンテンツ・ソフトウェア配信スタイルも広がってくるだろうという考え方もあるので、このへんはシネスコサイズのコンテンツ提供も含めて、今後どうなるかといったところか。
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