Plextorが開発する“Haswellが求める”SSD:CPUが進化しただけじゃダメ(2/2 ページ)
2013年に登場する“Haswell”世代のCPUは、より薄いUltrabookを可能にする。しかし、その実現には、SSDも変わらなければならないとPlextorは主張する。
新規格インタフェースをフルに使えるコントローラを用意できる数少ないベンダーとは
Plextorは、NANDチップは東芝、SSDコントローラはMarvellに絞って製品を開発している。Marvellは、SSDコントローラは供給しても、ウェアレベリング処理などを行なうためのファームウェアは提供していないので、SSDベンダーが独自にファームウェアを開発する必要がある。現在、Marvellのコントローラを採用しているのがMicron/CrucialとPlextorの2社だけなのも、この独自ファームウェアの開発が大きな負担になるためだ。
Plextorでは、独自ファームウェアの開発にあたり、東芝のNANDチップに最適化したウェアレベリング処理や不良ブロック管理を実現する「True Speed」技術を導入している。長期間利用するとパフォーマンスが低下するというSSD特有の問題も、True Speedのインスタントリストア機能によって新品同様に保つことができるとし、Samsung Electronicsの840 Proとのパフォーマンス比較も公開している。
リュウ氏は、「2013年後半には、SSDの性能はさらに向上する」と説明する。Plextorは、現在、東芝の19ナノメートルプロセスルールを導入したToggle 2 NANDチップを採用しているが、「現行のMarvellコントローラでは、Toggle mode1 までの対応で、最大データ転送レートは133Mバイト/秒にとどまる」とし、最大データ転送レート400Mバイト/秒のNANDインタフェースを実現するToggle 2チップの性能をフルに発揮するためは、次世代コントローラのを待つ必要があると説明している。
さらに、Plextorは、2013年半ばに3ビット書き込みに対応するTLC(Triple-Levell Cell) NANDを採用するSSDをリリースする計画も明らかにしている。このコントローラには、Marvellの88SS9187を強化した88SS8189を採用する予定だ。リュウ氏は「2013年第3四半期には1Tバイトモデルも追加する。この価格は600ドル台に抑えることができるだろう」と予測する。さらに、「MLCタイプの1Tバイトモデルも2013年のうちに追加する」と、PlextorのSSDが大容量化を加速する意向を示唆した。
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