「Xbox One」発表──クラウドベースのMicrosoft次期ゲーム機は年内発売へ
Microsoftが約8年ぶりに新しいXboxを発表した。“すべてのエンターテインメントをオールインワンに”した、「Xbox One」は年内に発売される。
米Microsoftは5月21日(現地時間)、次期ゲーム端末「Xbox One」を発表した。2005年12月発売の「Xbox 360」の後継機という位置付けで、発売は“年内”という。価格は発表されていない。
同社のインタラクティブエンターテインメントビジネス部門社長のドン・マトリック氏は、Xbox Oneをゲームやテレビ、Skypeなど“エンターテインメントのオールインワン”端末と紹介した。
大きな特徴は音声とジェスチャーでの操作機能と、クラウドベースになることだ。
現行のXbox 360とは異なり、操作にはKinectが必須になるため、Kinectは別売ではなく、標準で付いてくる。
「Xbox On」と声を掛けることでXbox Oneを起動でき、映画の検索なども音声でできる。Kinectも新しくなり、ジェスチャーによる操作も強化される。
オンラインゲームサービスXbox Liveも次世代版になり、ゲームやユーザーのスコア、コンテンツなどのすべてがクラウド上に保存される。これにより、ユーザーは複数のXbox One端末から同じゲームの続きをプレイしたり、購入した映画やテレビ番組を見たりできる。
このためXbox Oneではインターネットへの接続が必須だが、常に接続していなければならないわけではなく、オフラインでもグループゲームでなければプレイできるし、Blu-rayやテレビのコンテンツの視聴は可能だ。
主なスペックは、CPUは8コア、RAMは8Gバイト、HDDは500Gバイトで、Blu-rayドライブを搭載。USBは3.0でHDMIの入出力ポートを備える。ネットワークはギガビットイーサネットとIEEE 802.11n、Wi-Fi Directをサポートする。コントローラーは無線で、Kinectとも自動でペアリングされる。
Xbox Oneのシステムは、ゲーム用とSkypeやテレビ用の2つのパーティションで構成されており、それぞれ別のOSで動く。これらを起動し、切り替えるためのOSと合わせて3つのOSが搭載されている。これにより、例えばゲームと映画やテレビをシームレスに切り替えたり、画面を分割して映画を見ながらSkypeチャットをすることなどが可能だ。
Xbox Oneを起動するとまずホーム画面が表示され、ここでゲームやコンテンツを選択する。ホームはユーザーの利用履歴を反映し、随時最適化されていく。
なお、Xbox 360のゲームはXbox Oneではプレイできないが、Xbox Liveでのゲームスコアなどを含むユーザー履歴はすべて自動的に受け継がれる。
発表イベントでは、カーレースゲーム「Forza Motorsport 5」、人気FPSの最新版「Call of Duty: Ghosts」、「FIFA 14」などのスポーツゲームが披露された。
また、Xbox One独占コンテンツとして、スティーブン・スピルバーグ監督によるテレビシリーズ「Halo」も発表された。
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