レビュー
「XPS 11」――カーボンボディと超高精細ディスプレイが魅力の11.6型“2in1”Ultrabookを徹底検証:注目PC速攻レビュー(4/4 ページ)
携帯性に優れた11型クラスで、ノートPCとしてもタブレットとしても扱える2in1デバイスを探しているならば、デルの「XPS 11」は見逃せない新機種といえる。その実力をじっくりチェックした。
まとめ:キーボードさえ許容できれば、魅力的な11.6型2in1 Ultrabook
デルの直販価格は、評価機の構成で13万9980円(税込)だ。安くはないが、カーボン素材をふんだんに使った薄型軽量ボディ、回転ヒンジが提供する4つのスタイル、高精細の液晶ディスプレイ、バックライト付きの平面タッチキーボード、長時間バッテリー駆動と見どころが満載の製品だけに納得もいく。
評価機はハイスペックな構成だが、CPUがCore i3-4020Y(1.5GHz)、ストレージが80GバイトSSDの最小構成モデルならば11万4980円から用意されているので、こちらも合わせて検討するとよいだろう。
XPS 11を選ぶうえでカギになるのは、やはり平面タッチキーボードを許容できるかどうかだ。これが許容できなければ、2in1としてXPS 11を選ぶ意味はない。前述したように、筆者としては意外に思い通りに打つことができて悪くない感想を持った。
日常的に長文を打っているユーザーには、クリック感のあるキーボードが必須といえるが、キーボードの使用頻度がそれほど高くなければ、チャレンジしてみる価値は大いにある。このキーボードを受け入れられるユーザーにとっては、他人とは一味違った個性を主張できる薄型軽量のスタイリッシュな2in1 Ultrabookとして、おすすめできる製品だ。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
スペック詳細:XPS 11(New XPS 11 プレミアム・タッチパネル)
CPU-Zの情報表示画面。第4世代Coreの中でも最も消費電力の低い「Y」シリーズを採用。店頭モデルが搭載するCore i5-4210Yは、基本1.5GHz/最大1.9GHzのデュアルコアCPUで、Hyper-Threadingによる4スレッドの同時実行が可能だ。Ultrabookで使用例が多い「U」シリーズ(Core i5-4200Uなど)同様、チップセットの機能も1つのパッケージに統合し、実装面積と消費電力を抑えた。TDP(熱設計電力)は11.5ワットと、Uシリーズの17ワットよりさらに低い。タブレットでの利用シーンを想定した電力指標のSDP(Scenario Design Power:利用シナリオに即した電力設計)は6ワットだ。メモリはオンボードの4Gバイトだが、デュアルチャンネル転送に対応する
デバイスマネージャの画面。通信機能はIEEE802.11a/b/g/nの無線LAN、Bluetooth 4.0+HS、NFCを備えており、センサー類は加速度、ジャイロ、電子コンパス、照度を内蔵する。256GバイトSSDはSamsung製のmSATA SSD(SAMSUNG「PM841」)、無線LANモジュールはIntelの「Dual Band Wireless-N 7260」だった
XPS 11の主な仕様 | |
---|---|
製品名 | XPS 11(New XPS 11 プレミアム・タッチパネル) |
メーカー | デル |
OS | 64ビット版Windows 8.1 |
本体サイズ(幅×高さ×厚さ) | 約300×201×11〜15ミリ |
重量(実測値) | 約1.13キロ(1.125キロ) |
画面サイズ(液晶方式) | 11.6型ワイド、UltraSharp QHD |
アスペクト比 | 16:9 |
タッチパネル | 静電容量式(10点マルチタッチ) |
デジタイザ | − |
ディスプレイ解像度 | 2560×1440ドット(約253ppi) |
CPU(コア数/スレッド数) | Core i5-4210Y(2/4) |
動作周波数 | 1.5GHz/最大1.9GHz |
チップセット | CPU内蔵 |
vPro | − |
GPU | CPU統合(HD Graphics 4200) |
メモリ | 4Gバイト(DDR3L-RS 1600MHz/最大4Gバイト) |
メモリスロット(空きスロット数) | オンボード、デュアルチャンネル転送対応 |
ストレージ(評価機実装) | 256GバイトSSD(SAMSUNG「PM841」) |
ストレージフォームファクタ | mSATA |
ストレージ接続インタフェース | Serial ATA 6Gbps |
光学ドライブ | − |
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n(Dual Band Wireless-N 7260) |
Bluetooth | Bluetooth 4.0+HS |
NFC | 搭載 |
センサー | 加速度、ジャイロ、電子コンパス、照度 |
有線LAN | − |
ワイヤレスWAN | − |
キーボード | 日本語JIS 84キー |
キートップ仕様・形状 | 平面タッチキーボード |
キーピッチ | 約19ミリ(縦実測約18ミリ) |
キーストローク | 0ミリ |
キーボードバックライト | 搭載 |
ポインティングデバイス | タッチパッド |
主なインタフェース | USB 3.0×2(2基とも電源オフチャージ対応)、HDMI出力×1、ヘッドフォン/マイク共用(3.5ミリ)、DC入力(丸形)、Webカメラ(イン約92万画素) |
メモリカードスロット | SDメモリーカード(SDXC対応) |
SIMカードスロット | − |
その他カードスロット | − |
スピーカー(音質補正ソフトウェア) | ステレオ(Wave Maxx Audio Pro) |
マイク | デュアル |
指紋センサー | − |
セキュリティデバイス | − |
セキュリティロックポート | 搭載(Noble Security用) |
バッテリー動作時間 | 約8時間 |
バッテリー仕様 | 40ワットアワー |
ACアダプタ実測サイズ(幅×奥行き×高さ) ※プラグ含まず | 55×88×22ミリ(幅×奥行き×高さ) |
ACアダプタ実測重量(本体のみ/ケーブル込み) | 173グラム/270グラム |
ACアダプタ出力仕様 | 19.5ボルト/2.31アンペア |
ACアダプタ対応電圧 | 100〜240ボルト(50/60Hz) |
DC端子形状 | 丸形 |
プラグケーブル端子形状(ACアダプタ側) | 3ピン |
防水/防滴 | − |
カラーバリエーション | ブラック |
オフィススイート | − ※BTO選択可 |
価格(税込) | 13万9980円 |
発売日 | 2013年11月22日 |
※記事初出時、「アクティブスタイラスはオプション」との記載がありましたが、実際の製品は非対応でした。おわびして訂正いたします(2014年2月20日17時30分) |
関連記事
- Win 8.1+タッチ対応の新型「XPS 13」も:デル、11.6型“2560×1440”液晶の2in1 Ultrabook「XPS 11」
デルは、2560×1440ドット表示の11.6型ワイド液晶を備えた2in1 Ultrabook「New XPS 11」など2製品を発売した。 - デルの新主力ノートに肉薄:「Inspiron 14 7000」――これが“コードレスパソコン”の正体だ
デルの「Inspiron 14 7000」は、第4世代Core Uシリーズを搭載した“イマドキなスペック”の薄型ノートPCだ。同社は「コードレスパソコン」の愛称を付け、一風変わった視点でアピールしているが、実は完成度の高いシンプルなアルミノートなので注目したい。 - 最新タブレット速攻レビュー:「Venue 8 Pro」――“3万9980円”の8型Windows 8.1タブレットは買いか?
4モデルが国内販売されているBay Trail-T+Windows 8.1搭載の8型タブレットにおいて、最も安価なのがデルの「Venue 8 Pro」だ。その実力はお値段以上なのか、じっくりチェックした。 - Office付きでも+2000円:写真で見る「Venue 8 Pro」――“4万円切り”の8型Windows 8.1タブレット
3万9980円からの低価格が目を引く8型Windows 8.1タブレット「Venue 8 Pro」。質感の高いボディ、Office付きでも4万1980円、3G対応のSIMロックフリー、Bluetoothキーボードなど、デルの“本気”が伝わってくる新モデルだ。 - 注目タブレット速攻レビュー:「Venue 11 Pro」――Core i5搭載でSurface Pro 2より安いWindowsタブレットを試す
AtomからCore i5まで幅広い選択肢を誇るデルの10.8型Windowsタブレット「Venue 11 Pro」。今回はCore i5搭載のハイスペックモデルを試用してみた。 - 本日発売:写真で見る「Venue 11 Pro」――AtomからCore i5まで選べる10.8型“3 in 1”タブレット
Windowsタブレットは「PCにより近い存在であること」が、iPadやAndroidタブレットとの差異化になるが、デルの「Venue 11 Pro」はその特徴を突き詰めたモデルといえる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.