壇蜜の3Dモデルを生んだIKEDA氏が語る――「3倍速い」クリエイター向けミドルタワーの魅力:3DCGの達人がサイコムを試す(3/3 ページ)
3DCGや映像などの制作現場に向けて、サイコムが発売しているミドルタワー「Lepton WS2300Z87-M」。その実機をクリエイターが使ったらどう感じるのか。タレントの壇蜜さんを3Dモデル化して話題になったIKEDA氏にチェックしてもらった。
仕事も趣味も「作ることしか頭にない」
── しかし、話を聞いてみると、IKEDAさんは本当に“仕事一徹”な感じですね。
IKEDA 去年1年の仕事は、W・TAILS CATでほとんど埋まってしまいましたが、それ以外に音楽を作ったりとか、趣味で動画もアップしてる感じです。
── プライベートも創作なんですね(笑)。
IKEDA いやもう、「馬鹿じゃんこいつ」っていうスケジュールです。起きてPCでメールを確認して、特に何もなければ会社に来て作業を色々しますが、その電車の移動時間も携帯で歌詞を作ったり、映像のストーリーを考えたり、小説を書いたりしてます。帰宅しても、食事を済ませて作業して、寝る前に風呂に入りながら出力した映像をPSPでチェック。で、また作品について考えながら寝る。
── なんというか修行僧みたいな生活です。
IKEDA 作ることしか頭にないです。それでも焦っている。最近また趣味で、フル3DCGで4分ぐらいのボカロ曲を作っています。できれば今夏をめどに完成させたい。
── おおっ、新作!
IKEDA 今回の冒頭は、アンドロイドの主人公が、裸で水槽の中で体育座りをしていて目覚めるシーンです。これが普通に3Dキャラに体育座りをさせようとすると、いろいろなところが破綻してしまう。ほかのクリエイターの中には、どう動かしても大丈夫なように半年くらいかけてモデルを修正する人もいますが、そうではなくカメラアングルで見えるところだけをきれいにしてそのシーンは終わりという方法で進めています。そのモデルのデータは、そのシーンだけしか使わない。
── プロの考え方ですねー。
IKEDA 毎回、PVを作るときにはいろいろな挑戦を入れるんですよ。ロボットが戦う「Corruption Garden」では、カメラブレや爆発にこだわりましたが、出てくるオブジェクトが少ない。極論を言ってしまえば、女の子2人とロボット2台で、そのほかはほとんどオマケみたいな感じだった。
その次は小説の原作をベースに作った「アマノジャク・コンサーティーナ」という魔法少女モノで、ストーリーをうまくまとめることに注力しました。これも丸2年ぐらいかけましたが、1つ失敗したなーと思ったのは、やっぱり幼女を描くの難しいなって!
── 幼女って難しいんですか?
IKEDA 難しいですね。魔女の大人バージョンや最後に出てくる“飼い主”と呼ばれている女の子は可愛いねと言われることもありますが、メインキャラ2人は「気持ち悪い」ってコメントも見かけます。実は3DCGの子供って、ホラー以外はほとんど見ないんですよ。だいたい2Dアニメのように見せる「トゥーンレンダリング」をかけるとか。
とにかく今後も変わらず、仕事でも趣味でも、注目されるような作品を生み出してくので、これからも応援してください。
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