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TDP125ワットと95ワットでなにか変わるの?「FX-8370」「FX-8370e」でチェックするRadeon R9 285も取り急ぎテスト(2/3 ページ)

AMDがFXシリーズに新モデルを追加した。久々のデスクトップ版新モデルは、価格と性能と消費電力で買いやすく、そして、使いやすくなったのだろうか。

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PCMark 8

 PCMark 8のスコアを見ると、AMD FXの2製品のスコア差は小さい。Creativeのみ100ポイント程度の差があり、FX-8370の方がFX-8370eよりも高いスコアだが、そのほか2つのテストは誤差の範囲と言える結果だ。

PCMark 8(Overall)

Sandra 2014.SP3 20.42

 Sandraのプロセッサ関連テストでは、FX-8370とFX-8370eの差が明確に出た。これは、Sandraがマルチコアを使い切るタイプで、かつ、長時間負荷をかけ続けTurbo Coreが持続しないためと考えられる。プロセッサの性能テストの特徴としては、DhrystoneでFX-8370がCore i5-4460といい勝負に持ち込み、Whetstoneの2つのテストではそれを大きく上回っている。また、WhetstoneではFX-8370eもCore i5-4460を上回っている。

 一方のマルチメディア処理では全体的にCore i5-4460に分がある結果だ。AVXテストは、AMD FXがAVX、Core i5-4460がAVX2という違いがあるものの、先のWhetstoneに近い結果で、FX-8370eとCore i5-4460が拮抗、FX-8370が突き放す。

Sandra 2014.SP3 20.42のプロセッサ関連テスト(写真=左)とマルチメディア関連テスト(写真=右)

Sandra 2014.SP3 20.42の.NET関連テスト

 ほかは、Multi-Media Quad-int Native ALUもAMD FXが優位で、FX-8370で見るとMulti-Media Long-int Native ALUやマルチメディア浮動小数点/クワッド Native FMAもCore i5-4460を上回るスコアを見せている。ほか、.NET系のテストでは、全てでAMD FXがCore i5-4460を上回るスコアとなった。一方、暗号化処理はAES256+SHA2-256、AES128+SHA1、AES256+SHA2-512の全て、Core i5-4460が高いfスコアだ。


Sandra 2014.SP3 20.42の暗号処理関連テスト。

 メモリの帯域は、DDR3-1866デュアルチャネルの効果もあって、DDR3-1600のCore i5-4460とさほど変わらない結果となった。ただしキャッシュ&メモリーで見ると、2MB以上〜64MB未満の範囲に関してはAMD FXの方が高速であるようだ。

Sandra 2014.SP3 20.42のメモリ関連テスト

CINEBENCH R15

 CINEBENCH R15に関しては、Multi CPUでAMD FXが優位、Single CPUではCore i5-4460が優位となった。Sandraでも同様の傾向だったが、すべてのコアを使用する場合はFX-8370とFX-8370eでは定格クロックの高いFX-8370が高スコアで、Turbo Coreの効きやすいシングルスレッドでは同等のスコアといえる。

 例えば、ソフトウェアエンコードをするような場合はFX-8370でメリットが大きく、シングルスレッドの比率の高い軽作業を行うような用途ではFX-8370eでもFX-8370相当のパフォーマンスが引き出せることになる。

CINEBENCH R15(Overall)

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