相変わらず薄い「HP ZBook 14 G2 Mobile Workstation」の“第五世代”性能を試す:薄さそのまま性能向上(1/3 ページ)
モバイルワークステーションは分厚い! というイメージを塗り替えたZBookシリーズ。そのコンパクトな14型ディスプレイ搭載シリーズに新モデルが登場した。
ココが「○」 |
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・薄く軽いワークステーション |
・第5世代Coreプロセッサー・ファミリーの性能 |
・M.2 PCI Express SSDの性能 |
ココが「×」 |
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・価格は“やや”高め |
・コンシューマー利用ではコスパ高め |
中身が大幅にパワーアップ
モバイルワークステーションなのにUltraBookに準じたボディサイズを実現した日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)のZBookシリーズに新モデルとして4月15日に登場したのが「HP ZBook 14 G2 Mobile Workstation」だ。339(幅)×237(奥行き)×21(高さ)ミリ、重さ約1.7キロというコンパクトなボディは従来のZBook 14シリーズを引き継いでいる。ディスプレイが解像度1920×1080ピクセルの14型でLEDバックライトを組み込んだ非光沢タイプという部分も同じだ。
しかし、内部のシステム構成は大幅に変更している。CPUは第4世代(Haswell)から第5世代(Broadwell)に世代を一新した。日本で発表したモデルでは、Core i7-5600U(2.6GHz/最大3.2GHz、2コア4スレッド、3次キャッシュ4Mバイト)を搭載している。従来のZBook 14ではCore i7-4600U (2.1GHz/最大3.3GHz、2コア4スレッド、3次キャッシュ4Mバイト)と比べると最大動作クロックがわずかに下がっているが、マイクロアーキテクチャの改良で総合性能は向上している。また、バッテリー駆動時間が改善しているほか、CPUに統合するグラフィックスコアをHD Graphics 5500に変更したことでOpenGL 4.3、OpenCL 2.0に対応している。
ZBook 14 G2は3DCGやCADユーザーをターゲットにした製品であることから、外付けのグラフィックスコアとしてAMDの「FirePro M4150」(グラフィックスメモリ1Gバイト)を搭載する。AMD FireProシリーズは、高解像度表示が可能なほか、OpenGLやOpenCLのサポートで3DCGや建築用CADといったワークステーション・アプリケーションに最適化している。
FirePro M4150は、1月に発表したばかりの新製品だ。従来のZBook 14が搭載していたFirePro M4100のコアクロックが670MHzだったのに対し、ZBook 14 G2の組み込んでいるFirePro M4150は715MHzまで引き上げている。なお、CPUに統合したHD Graphics 5500とFirePro M4150は自動的に切り替わる。グラフィックス性能を必要としない場合は、表示をHD Graphics 5500に任せ、FirePro M4150を完全に停止することで省エネ化を図っている。
もう1つの大きな変化は、ストレージ性能の向上だ。従来モデルは、容量500GバイトのHDDだったが、ZBook 14 G2ではM.2接続にネイティブ対応した「HP Z Turbo Drive 256GB」を採用している。Serial ATA接続を上回る高速なインタフェースであることから、アクセス性能の向上が期待できる。また、Serial ATA接続の500Gバイト HDDをサブストレージとして搭載することも可能だ。追加した場合、価格は8000円追加になる。
システムメモリについては、従来モデルと同様、標準で8Gバイト(DDR3L-1600)のSO-DIMMMを1枚取り付けている。CTOメニューから最大16Gバイトまで増量可能だ。こちらの増設価格は1万2000円。
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