「VAIO Pro 13 | mk2」徹底検証――“タフモバイル”への路線変更は英断か?:VAIOが強くて何が悪い(4/7 ページ)
人気モバイルノートPC「VAIO Pro 13」が約2年ぶりにフルモデルチェンジ。第2世代となった「VAIO Pro 13 | mk2」は、ある意味で先代機の美しさを捨て、ビジネス向けの実用性にフォーカスした進化を遂げている。その実力をじっくり試してみた。
「VAIO Z」から受け継いだ良質なキーボード
キーボードのクオリティアップも見逃せない。6列のアイソレーションキーボードを採用し、主要キーのキーピッチは横が約19ミリ、縦が約18.5ミリ(実測)と余裕があり、全体的にクセのない素直な配列だ。カーソルキーは少し小さめにして周囲のキーとの間隔を空け、ミスタイプを防ぐ工夫がされている。
これはVAIO Zに採用されたキーボードと同一ということで、タッチ感は非常に良好だ。キーストロークは約1.2ミリと浅いが、小さい力で押し下げることができ、それでいてしっかりとクリックがあり、かつ反発が低くガタつきがない。人間にとって特に耳障りな音域である2KHz以上の高周波数帯域におけるノイズを低減しているというように、タイプ音も静かに抑えられ、実に上品で快適なタッチ感だ。
ボディ全体の堅牢性とともに、キーボードの下に補強リブが入ったことで、キーボードの剛性も向上しており、強めにタイプしてもたわむようなことがなくなったのはありがたい。従来同様、キーボードバックライトも内蔵している。
先代機同様、パームレストはヘアライン仕上げのアルミニウム素材を利用している。見た目だけでなく、ボディの熱が伝わってこないメリットも大きい。パームレストの奥行きは実測で80ミリと比較的広く、設置面との段差も少ないため、ゆったりと手を置いて快適にタイピングができる。
タッチパッドはあえて2ボタン式に回帰
キーボード手前のタッチパッドも改良されている。左右ボタン一体型のクリックパッドタイプから2ボタンが独立したものに変更され、クリック操作が明快になった。ボタンのスイッチの感触もしっかりしていて良好な操作感だ。
また、タッチパッドの位置とサイズも変更された。先代機はボディ中央部にパッドが来るよう配置されていたため、ホームポジションから右にズレていたが、今回はホームポジション直下(ボディ中央から若干左寄り)へと変更されている。サイズは実測で80(横)×40(縦)ミリと小型化し、パームレストに置いた手がパッドに触れて誤動作することを抑制した。これらの変更は、ビジネスユーザーの要望を反映したものだという。
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