人気プロ絵師による「Cintiq Pro 16」発売直前ガチレビュー:ワコムの新型は天使? それとも鬼子?(6/9 ページ)
液タブ歴9年のイラストレーター、refeia先生がワコムの新型4K液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro 16」を仕事で使ってみた結果。
4K表示できるパソコンがない!?
それでは……ゴクリ……ある意味一番の本題である「4K」表示についてです。「Cintiq Pro 16」は、
- DisplayPortオルタネートモードに対応したUSB Type-C端子で直接PCと接続した場合に4K解像度を入力することができます
- WacomLinkを使用してDisplayPortから映像入力をした場合には、WQHDが上限になります
DisplayPortオルタネートモードとは、USB Type-Cの信号線に直接DisplayPort映像信号を乗せる方式です。まずこの条件を読んで、「ああうちのPC、4Kいけるね」と確信できる方よりも、「ああうちのは無理だ」と「無理なのでは」の方のほうがずっと多いと思います。
ここで疑問が生じます。じゃあ4K表示できる機種は具体的にはどれだということです。正直なところ自分にも分かりません。確実なのはワコムが動作確認をした「MacBook Pro (Late 2016)」と、「raytrek debut! NUC-S7」です。そのへんで売っている、 Type-C端子がついただけの拡張カードを差すだけではダメで、そうでなくて元々オンボードにType-C端子がついている機種ならば、おそらく対応していてオンボードGPUからの映像が出力できるのではないか、と推測できます。これまでそういった接続の需要があまりなく、訴求できる点でもなかったので明示されていなくて「分からない」というのが正直なところです。
また、Thunderbolt 3を提唱している AppleとIntelの機種でしか動作確認されていないことと、FAQやWebサイトの記述から一時期疑われた「実はUSB Type-CじゃなくてThunderbolt 3必須なのでは」という点については、ワコムに質問したところ、そうではないという返答が得られました。合わせてFAQの記述もアップデートされています。
もう1つの疑問が生じます。WacomLink を使用してなんとか4K表示できないか、というものです。結論としては「できるとは考えないほうが良い」だと思います。次の章で詳しく書きますね。
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