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音楽の楽しみを再発明する「HomePod」とiPadの魅力を再発明する新「iPad Pro」を林信行が解説(2/3 ページ)

WWDC現地リポート第一弾はHomePodと新iPad Pro。林信行氏が動画とともに見どころを紹介する。

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新型iPad ProとiOS 11はiOSの使いやすさとパソコンの使い勝手を融合

 基調講演では、10.5インチおよび12.9インチの新しいiPad Proも発表された。10.5インチはこれまでの9.7インチのiPad Proを置き換える新サイズだ。画面の大きさは20%も広くなっているが額縁部分が狭くなっているため本体の大きさは約7%増えただけ。重さは9.7インチのiPadよりモデルによって少し軽いくらいだ。

 この新型iPad Proの最大の特徴は高精細なRetina DisplayにProMotionという技術を採用したことだ。これは映画を観ているとき、メールを読んでいるときなど、画面に表示されている情報の種類などに応じて、画面の描画速度を自動的に調整する機能のこと。最大毎秒120コマで画面表示を動かすことができる。

コンテンツに応じて画面の描画速度を変えるProMotion技術。最大120Hzで動作し、Apple Pencilによる描画がさらに滑らかになる

 これは通常の液晶ディスプレイの約2倍で、その分、画面上の動きも滑らかになる。またApple Pencilでもより滑らかな描き心地を実現できる。実際、その反応速度は業界最高水準の20ミリ秒になり、これまでよりさらに自然で滑らかな描き心地を実現するという。

 もっとも、秒間の画面描き換えが多ければ多いほどバッテリーの消費も激しくなる。そこでProMotion技術では、例えばメールを読んでいるときなどは毎秒24回ほどに、映画などを観ているときは映画のコマ数(毎秒24コマ)の倍にあたる毎秒48回程度にまで落としてバッテリーを節約する。

 カメラはiPhone 7と同様に背面に12メガピクセルの光学式手ブレ補正機能付きカメラ、前面に7メガピクセルのFaceTime HDカメラを搭載。4つのスピーカーを内蔵し、迫力の大音量を実現するのに加え、持つ向きに合わせて左右スピーカーが自動的に切り替わるなどの特徴はこれまでのiPad Pro通りだ。

12メガピクセルと7メガピクセルのカメラを内蔵。従来モデル同様、クアッドスピーカーを搭載し、画面の向きに合わせて左右のチャンネルが入れ替わる仕様だ

 搭載プロセッサは6コアのCPUと12コアのGPUを内蔵するA10Xで、従来のiPad Proと比べてCPU性能で30%、GPU性能で40%高速になっている。このほか、付属品やアクセサリもよくなっている点が目を引く。付属の電源アダプタがUSB-C仕様になり、充電時間が従来の半分になった。さらにカメラアダプタやSDメモリーカードリーダーといった周辺機器も転送速度が大幅に向上している。さらには新色も登場したスマートカバーにApple Pencilのホルダーが用意された。

コネクタがUSB-Cに変わり、周辺機器との高速転送が可能に

スマートカバーにApple Pencilのホルダーが用意された

 しかし、何と言っても大きいのはiPad Pro用の純正キーボード、Smart Keyboardに「英数」や「かな」キーがついたJIS仕様の日本語キーボードが用意されたことだろう。これにより日本語と欧文が混じる文章の執筆が大幅に快適になりそうだ。これだけでも十分に魅力的なiPad Proだが、この秋にリリースされる予定の新OS、「iOS 11」を使うことで、さらに魅力が大きく開花する。

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