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進化を続ける低価格8型Windowsタブレット 2万円台の「WN803」はどこまで使えるか(1/3 ページ)

マウスコンピューターが2014年から製品を投入し続けている低価格な8型Windowsタブレットカテゴリー。その最新モデルである「WN803」の実力を検証する。

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 8月にマウスコンピューターから8型Windowsタブレットの新モデル「WN803」が登場した。WN802の後継であり、徐々に減少傾向にあるAtom搭載8型Windowsタブレットの買い替え候補としての有望株だ。

スペックの向上とともに、充電時間を短縮&駆動時間は延長

 Windowsタブレットカテゴリーも、主戦場が10型超のハイエンドにシフトしており、コンパクトかつ低価格なAtom搭載タブレットの選択肢が減少傾向にある。このような中で登場した「WN803」は、2014年ごろの初代Windows搭載低価格タブレットを購入し、その“活用法”を見いだした方にとっては注目の製品であるだろう。


8型Windowsタブレット「WN803」

 マウスコンピューターでは、2014年発売の「WN801」から8型Windowsタブレットスタートし、2015年の「WN802V2」、2016年の「WN802」、そして今回のWN803と4世代継続してきた。それもあってWN803はかなり成熟したモデルに仕上がっている。まずは既にAtom搭載小型タブレットを運用している方にWN803のスペック的なポイントを紹介しよう。

 最初はCPU。WN803のCPUはIntel Atom x5-Z8350(Cherry Trail)だ。前モデルのWN802がAtom x5-Z8300なので1つ上に引き上げられた。さらに以前のWN801V2やWN801ではBay Trail世代のAtom Z3735Eだったので、そこからの性能向上は大きい。


CPU-Zの画面。CPUはCherry Trail世代Atomでも上位のx5 Z8350

 2つ目は無線LAN。WN803はIEEE 802.11 ac/b/g/n(433Mbps)をサポートした。一世代前のWN802ではIEEE 802.11 b/g/nだったため、通信速度が向上するとともに、重要なのが5GHz帯を利用できるようになった点だろう。5GHz帯は屋内でしか利用できないが、2.4GHz帯と比べて接続および通信の安定性は勝る。特に映像ストリーミングを楽しむ用途では、ここに対応した点が大きなメリットになる。


IEEE 802.11acに対応し433Mbps接続、5GHz帯が利用可能になった

 3つ目はバッテリー技術の進化だ。スペック上の駆動時間で見ると、古い順にWN801が5.3時間、WN801V2で5.8時間へと増加、WN802で5.2時間へと短くなったが、WN803で6.1時間とシリーズ最長となった。

 また、モバイルでは充電に要する時間も重要。こちらはWN802のデータしか公開されていないが、WN802の3.3時間からWN803では2.5時間へと短くなっている。充電に要する時間が短縮され、バッテリー駆動時間はより長くなり、モバイルでの魅力がいっそう高まったといえる。

 このように、スペックは現在の技術にアップデートされている。そうなると価格が気になるところだが、WN803は税別2万4800円と非常に安価だ。WN801以降、多少の上下はあっても常に2万円台半ばの価格をキープしている。

 サイズは縦が210mm、横幅が122mm、厚みが10mm。1世代前のWN802とほぼ同じだが、幅と厚みは1mm以下の単位で少しだけ増した。ただし、WNシリーズとしてはWN801V2からWN802に切り替わるタイミングで横幅が126.7mmから狭められている。つまり旧モデルと比べると狭額縁ベゼルになったわけだ。WN801V2以前のモデルをお使いの方はここのグリップ感の向上に注目して欲しい。


撮影のためムリな向きで握っているが、片手でも余裕でつかめる

 重量は約315g。WN802の約314gとほぼ同じだが、ここもWN801V2からWN802に変わるタイミングで約370gから軽量化している。315gという重さは、8型サイズ前後のライバルと比較しても軽量な部類だ。これには樹脂製カバーが大きく貢献しているようだ。質感や強度の面では金属製カバーのほうにメリットがあると思われるが、軽さや価格の面では樹脂製カバーにもメリットがある。


計りの精度もあり実測での重さは約310gだった。いずれにせよかなり軽量だ

 8型ディスプレイは解像度が1280×800ピクセル。WN802以前から解像度は変わっていない。Windows標準の100%スケーリングで文字も小さすぎず、タッチ操作のし易さを損なわないサイズ感だ。何より、AtomとそのGPU機能の性能を考えても、あまりムリな高解像度化をしない方がよいことは想像できる。


IT Mediaのトップページを表示したところ。スケーリング100%でもしっかり読める文字サイズ

 インタフェースも大きな変更はない。種類としてはmicro HDMI、micro USB、オーディオジャック、micro SDカードスロット、そして電源、Windows、ボリューム調整ボタン。このサイズのWindowsタブレットとしては標準的なインタフェースだ。

左右側面。上側の側面にmicro USB、micro HDMI、ヘッドフォン端子、micro SDカードスロットとWindowsボタンがあり、右の側面に電源ボタンとボリューム調節ボタン

 バッテリーの充電は付属のUSB充電アダプターを利用する。Androidタブレットなどと同様、小型のものだ。また、WN803で印象的なのはユーザー思いの仕様だ。USB Type-A機器を接続できるOTGケーブルが付属し、液晶はスクリーンプロテクターが貼られた状態で出荷されている。このため、本体購入後の追加コストが小さい。


USB充電器は若干大きめかもしれない。その他、micro USB充電ケーブルとOTGケーブルが付属する

実は最初からプロテクターフィルムが貼付け済み

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