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マイニング最終波にまさかのCore i枯渇……波乱の2018年アキバを振り返る2018年アキバまとめ前編(1/4 ページ)

2018年のアキバ自作街はマイニングブームや全般的な買い換え需要などで好調に幕を開けた。春先から第2世代Ryzenが順調に人気を得る一方、長らく主流を担ってきた第8世代Core iが秋以降に枯渇するなど、波乱含みの1年だったといえる。

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 アキバにおける暗号資産(仮想通貨)のマイニングブームは、2017年秋に中国内の仮想通貨取引所が閉鎖された後も続き、「ここ数年で一番勢いがありました」(パソコンSHOPアーク)という年末年始の活況を作った主要因の1つとなった。

 その勢いは年明け以降も加速し、1月下旬にはマイニング用途で買われるグラフィックスカードの幅が拡大。複数のショップでGPUの種類不問で購入制限がかけられるほどの状況となった。1月下旬、TSUKUMO eX.は「マイニング熱は2017年以上です。マイニング向けマザーは1人で10枚欲しいという人がザラにいますよ」とコメントしている。


1月下旬、パソコンSHOPアークのGeForce売り場。ミドルクラスまで枯渇気味になり、売り場の空きが目立つ

1月末、TSUKUMO eX.に貼られていたGPU不問の購入制限POP。英語表記のものも貼られていた

同時期のパソコン工房 秋葉原BUYMORE店に並ぶマイニング向けマザー。購入枚数制限が設けられていた

 歯止めがかからない需要の広がりに、グラフィックスカードや大容量電源、マイニング向けマザー、ライザーカードなどの長期的な枯渇が旧正月明けの後も当面続くと心配された。しかし、2月から3月にかけて急ブレーキが踏まれることになる。

 1月末に大手取引所コインチェックの仮想通貨盗難事件が発生した衝撃はブームを少なからず冷やしたが、直接的な要因はグラフィックスカードの全般的な値上げといわれている。

 2月中旬、あるショップは「さすがにGeForce GTX 1060 6GBが5万円もしちゃうと、ちょっと買うの待とうかというふうになりますよね。2018年に入ってどのGPUもどんどん価格が上がっているから、購入の目的に関係なく買い控えしている人は多いと思います」と話していた。

 その後も、転売目的の大量買いを企図する動きや、趣味としてマイニングにチャレンジするという人もショップにそこそこ訪れたようだ。しかし、3月末ごろに登場したGIGABYTEのマイニング向けマザー「GA-B250-FINTECH」は、「細部まで行き届いた優秀なマザーですね。ただ、惜しむらくはもう少し早く出てくれたら……」(ドスパラ秋葉原本店)といった評価が下されている。以後、街でマイニングの話題はとんと聞かなくなった。


2月、TSUKUMO eX.が大量入荷した「Celeron G3930」。マイニング用CPUとして人気を集めていた

マイニング専用OSをインストールしたUSBメモリ「ethOS USB 新装版」。2月に登場し、ヒットを飛ばした

「遅れてきた優等生」と評されたGIGABYTE「GA-B250-FINTECH」
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