カーボン柄が選べる「ThinkPad X1 Carbon」とアルミボディーな「ThinkPad X1 Yoga」が登場 米国では6月発売:CES 2019
Lenovoの「ThinkPad」のフラグシップがモデルチェンジ。より薄く軽くなっただけではなく、それぞれのモデルに大きな特色が付いたことも見逃せない。【追記】
Lenovoは1月7日(米国太平洋時間)、「ThinkPad X1 Carbon」「ThinkPad X1 Yoga」の2019年モデルを発表した。両者ともに第8世代Coreプロセッサを搭載しつつボディーの薄型・軽量化を一層進めた他、それぞれのボディーに“特徴的”な要素を盛り込んでいる。両シリーズ共に米国では6月発売予定で、最小構成の想定販売価格はX1 Carbonが1709ドル(約18万5000円)、X1 Yogaが1929ドル(約20万8000円)となっている。
(日本での発売は現時点では未定)
ThinkPad X1 Carbon(第7世代)
「ThinkPad X1 Carbon」は、クラムシェル型ノートPCのフラグシップモデル。2019年モデルは「第7世代」に相当する。ボディーを2世代ぶりに刷新し、薄さは14.95mm、最軽量構成時の重量は1.08kgとなり、約1mmの薄型化と約230gの軽量化を果たしている。
ボディーカラーはブラックのみとなったが、カーボンを“そのまま”見せる天板を装着した構成も用意している。これは素材感を得たいというユーザーからの要望がある程度あったことから実現したようだ。
メインメモリはLPDDR3規格で、最大16GB(8GB×2)まで対応するが、ユーザーによる換装・交換には対応しない。SSDは最大で2TB(NVMe)まで搭載できる。
ディスプレイは14型IPS液晶で、以下のオプションから選択できる。
- フルHD(1920×1080ピクセル)・高輝度(400nits)
- フルHD・タッチセンサー付き
- フルHD・高輝度(400nits)・電子プライバシーフィルター付き
- WQHD(2560×1440ピクセル)
- 4K(3840×2160ピクセル)・高輝度(500nits)・DisplayHDR 400準拠
フルHD液晶で選択できる電子プライバシーフィルターは「ThinkPad PrivacyGuard」と呼ばれており、今回の新モデルにおいて象徴的な機能となっている。4K液晶は「Dolby Vision」のHDR(高ダイナミックレンジ)コンテンツの再生にも対応している。
内蔵スピーカーはキーボード上部にツイーター(高音スピーカー)×2、底面下部にウーファー(低音スピーカー)×2を搭載。「Dolby Atmos」によるサラウンド再生に対応している。
インカメラの物理的なカメラぶた「ThinkShutter(シンクシャッター)」は、2018年(第6世代)モデルに引き続き搭載。2019年モデルでは赤外線カメラ機能をWebカメラに内包することで、全構成でThinkShutterを利用できるようになった。
【修正:1月11日23時】赤外線カメラ搭載構成について、一部説明を修正しました
本体左側面にはThunderbolt 3(USB 3.1 Type-C)端子×2、ドッキング端子、USB 3.0端子、HDMI端子とイヤフォンマイク端子を備える。ドッキング端子は隣接するThunderbolt 3端子と合わせて「ThinkPad Ultra Docking Station」と接続するときに用いる他、専用のドングルを介してEthernet接続に使うこともできる。
本体右側面にはUSB 3.0端子(Powered USB対応)を備える。キーボード上部にもスピーカーを設置した兼ね合いから、電源スイッチは右側面に移動した。
LTE(モバイルブロードバンド)対応構成では、本体背面にNano SIMスロットを備えている。LTE通信は下り最大1Gbps(理論値:ネットワーク構成による)で通信できる。
ボディーサイズは323(幅)×217(高さ)×14.95(奥行き)mm。
ThinkPad X1 Yoga(第4世代)
「ThinkPad X1 Yoga」は、画面が360度回転する「Yogaスタイル」を持つ2in1ノートPCのフラグシップモデル。2019年モデルは「第4世代」に相当する。
第4世代では、ThinkPadとしては初めてアルミニウム製ボディーを採用。カラーも「Iron Gray(アイアングレー)」という従来にはない色味となっている。
アルミニウムは従来のカーボン素材と同等の強度を確保できるものの、強度と剛性を確保するには若干肉厚にする必要があり、その分重量が増加してしまう問題があったという。そこで本体の角や端部などに工夫を凝らすことで、2018年モデル(第3世代)よりも薄型化・軽量化し本体も少し小型化しつつも、耐落下性能は維持できているという。
ボディーの薄さは約15.2mm、最軽量構成時の重量は約1.3kgで、先代から約1.85mmの薄型化と約100gの軽量化を果たしている。
ディスプレイはマルチタッチ・ペン操作対応の14型IPS液晶で、以下のオプションを選択できる。
- フルHD・高輝度(400nits)
- フルHD・高輝度(400nits)・電子プライバシーフィルター付き
- WQHD
- 4K(3840×2160ピクセル)・高輝度(500nits)・DisplayHDR 400準拠
全モデルに付属するデジタイザーペン「ThinkPad Pen Pro」は、書き(描き)味を改善しているという。
その他の仕様については、X1 Carbon(第7世代)と同様だ。
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