4万円台で買える「Wacom One 液晶ペンタブレット13」をプロ目線でチェックした:これはワコムの"塩おにぎり"だ(1/4 ページ)
ワコムが新機軸の液晶タブレット「Wacom One 液晶ペンタブレット13」を投入した。ワコムブランドでは安価な本製品の使い勝手を、人気イラストレーターのrefeia先生が“プロ”目線で確かめた。
こんにちは! refeiaです。
先日、ワコムがいきなり約4万円(ワコムストア価格で税込み4万2900円、2月1日以降は4万6750円)の液晶ペンタブレットを発表しました。「Wacom One 液晶ペンタブレット 13」です。最近発売されたCintiq 16や同22が非常に堅実な出来だったので、ついに13型が来たか! しかも安い! とびっくりした方も多いと思います。しかし、13インチのこの液晶ペンタブレットには「Cintiq」の名前はついていません。これは一体……何者!? ちょっとのぞき込んでいきましょう。
そして引き継がれるシンプルな“塩おにぎり”
さて、Wacom One 液晶ペンタブレット 13ですが……いきなり名前が長くてしんどいので、以後は「One液タブ」と呼びます。One液タブには、実は前身となるような製品がありました。「One by Wacom」です。こちらは以後「One板タブ」と呼びます。
One板タブは、スタンダードなIntuosとほとんど同じ性能ながら、ボタンや無線機能などを極力排して、スタンダードIntuosのSmallサイズに近い価格でMediumサイズが買えてしまうという、サブ1万円クラスの板タブとしてかなり有力な製品でした。
自分も持っていて、講義や講演のような外での用事によく使用していました。シンプルで余計なものがなく、ペンはちゃんと高品質で書き味も良く、Mediumサイズの検知範囲ながら本体がコンパクトで持ち運びやすく、とても気に入っていました。
そしてOne液タブです。パッと見ると、シンプルさを突き詰めて買いやすくしながら十分に楽しめる、One板タブの”塩おにぎり”っぽい風情を引き継いでいるように見えますね。期待が高まります。
ワコム以外のペンも使える?
まずは、One液タブの外観をチェックしていきましょう。デザインは最近のワコムらしい、シンプルかつソリッド志向のデザインながら、背面には明るい色の樹脂を使っていて、親しみやすい印象を受けます。高級感が好きな人も多いですが、自分はこういうのが好きです。また、Cintiq Proと同様の内蔵スタンドで、描きやすい角度で設置できます。
そして、今回は地味に分かりやすくてうれしい、替え芯と芯抜き器の配置場所。
特徴的なのはペン自体にあります。One液タブは、ワコムブランドではなくPCメーカーなどに提供している電磁気センサーと同じ方式を使用しており、スマホやWindowsタブレットで同社センサー搭載製品のために作られたペンをそのまま使うことができます。詳しくはこちら記事を参照してください。
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