“異次元の速度”を達成 コンシューマー向け最速クラスの「Samsung SSD 980 PRO」 の実力を試す(4/4 ページ)
Samsung Electronics(サムスン電子)が、初めてのPCI Express 4.0対応SSDを発売する。その実力はいかほどのものか、発売に先駆けて500GBモデルのベンチマークテストを実施した。
PCMark 10(Storage)
PCの総合性能を計測する「PCMark 10」では、システムドライブのアクセスパターンをトレースする「Full System Drive Benchmark」を実行した。
このテストでは、OSの起動、Adobeのクリエイティブアプリの起動、「BattleField V」を始めとするゲームの起動、「Microsoft Office」の起動……といった、さまざまな「起動」にまつわるドライブアクセスはもちろん、JPEGイメージやISOファイルのコピーなど、日常利用で考えられるさまざまなドライブアクセスのパターンをテストできる。
結果は、980 PROの圧勝。970 EVO Plusには53%の大差を付け、CSSD-M2B1TPG3VNFにも16%の差を付けている。
発熱は970 EVO Plusより控え目
最後に、SSDの発熱をチェックしてみよう。
HD Tune Pro 5.75のTransfer Benchmarkの実行中の温度を「HWiNFO 64」で計測した。ここでは、マザーボードに付属のヒートシンクを取り付けた状態と取り外した状態の両方をチェックしている。
コントローラーのプロセスルールが進化し、NANDフラッシュメモリも新世代になった効果か、980PROは970 EVO Plusよりも全体に温度は低く推移している。
デスクトップPCではマザーボードに付属しているヒートシンクや単体で市販されているヒートシンクを使えばすむことなので多少発熱があってもたいした問題にはならないが、発熱は低いに越したことはない。ノートPCなど、排熱上の制約が多いPCにも実装しやすくなったといえるだろう。
最有力のハイパフォーマンスSSD
980 PROの性能は、公称値が示すように極めて優秀だった。
単にシーケンシャルリード/ライトが速いだけでなく、ランダム性能も高速である。PCIe 4.0対応SSDの中でも、ひときわ光る性能を示している。
店頭予想価格(税別)は、250GBモデルが9980円前後、500GBモデルが1万5980円前後、1TBモデルが2万4980円前後とされている。価格的にも競争力は十分だ。
これまでの製品で積み上げてきたブランドの信頼感と合わせて、これからのSSDとして“最有力”の製品といえる。
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