追加投資不要で使える! QNAPのSD-WANソリューション「QuWAN」と対応ルーター「QHora-301W」をお勧めする理由(3/3 ページ)
急速なテレワークの普及に伴い、社内ネットワークのトラフィックに劇的な変化が生じている。QNAPのSD-WANソリューション「QuWAN」は、費用を抑えつつ急激なトラフィック増加に対応できるという。その特徴をチェックしつつ、同ソリューションに対応するQHoraルーター対応ルーター「QHora-301W」もチェックしていこう。
中小拠点のハブとして最適なQHoraルーター「QHora-301W」
QuWANを導入すれば、安価に各拠点間を高速で、信頼性と可用性の高いネットワークでつなげる。先述のようにQuWAN Agentを導入したQNAP製のNASやQGDスイッチでも利用できるが、近日中にQuWANに対応するSD-WANルーター「QHora-301W」が発売される予定となっている。
QHora-301WはWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)ルーターとしても利用できることが最大の特徴だが、QuWANデバイスとしてもすぐに利用できる、その上、各拠点のハブを担うルーター、そしてテレワークする従業員が接続するVPNルーターとして、非常に強力な以下の特徴を備えている。
デュアル10GbEポート
LAN/WANポートは10GBASE-T(10Gbps)×2、1000BASE-T(1Gbps)×4を備えている。WAN回線側には、10GBASE-Tポートを1つ、1000BASE-Tポートを1つ、または1000BASE-Tポートを2つ割り当てられる。1000BASE-Tポート×2構成であれば、WANアグリゲーションによって各拠点間のスループットを向上できる。
VPNサーバ
QHora-301WのVPNサーバ機能は、QNAP独自の「QBelt」方式の他、「L2TP」「OpenVPN」の各方式にも対応している。
各拠点にVPNの収容口を設ければ、本社ネットワークの輻輳を減らすことができる。
8本のアンテナを内蔵したWi-Fi 6ルーター機能
先述の通り、QHora-301WはWi-Fi 6ルーターとしても利用できる。
シンプルかつコンパクトなボディーの内部には、合計8本のアンテナを内蔵している。Wi-Fi 6規格に対応するデバイスなら、2.4GHz帯では最大1182Mbps(40MHz 4×4)、5GHz帯では最大2475Mbps(80MHz 4×4または160MHz 2×2)で通信可能だ。
最近はノートPCでもWi-Fi 6に対応する機種が増えている。拠点の広さにもよるが、QHora-301WにWi-Fi 6対応ノートPCを組み合わせれば、拠点におけるWi-Fi通信の品質が改善する。
パワフルなプロセッサ
ルーターの頭脳たるCPUには、Qualcommの64bitプロセッサ「Qualcomm IPQ8072A Hawkeye 2」(4コア、2.2GHz)を搭載している。メインメモリは1GBだ。拠点用のVPNルーターとして考えると、十分なパフォーマンスを備える。
高スループットでルーティングを行いながらも、多数のVPN接続を処理することが可能だ。
さらにパワフルさが必要なら「QSW-M1208-8C」という選択肢も
拠点内のネットワークを強化する観点では、QHora-301Wの10GBASE-Tポートでは足りないかもしれない。その場合は、10GbEマネージドL2スイッチ「QSW-M1208-8C」を導入してオフィスの10GbE化を図ることができる。発売済みのアンマネージドスイッチ「QSW-1208-8C」とは型番と外見は似ているが、機能面で大きく異なるので注意してほしい。
具体的にはSFP+ポート×12と10GBASE-Tポート×8を備えている。ただし、本体左端にあるSFP+ポート×4は常時利用できるが、他のSFP+ポート×8と10GBASE-Tポート×8は排他利用となるので、実際に利用できるのは「SFP+ポート×12」または「SFP+ポート×4+10GBASE-Tポート×8」となるので注意が必要だ。
10GBASE-Tポートは100Mbps(100BASE-TX)以降の各種イーサネット規格に対応しているので、クライアントの段階的なリプレイスにも対応できる。
Webブラウザでアクセスできる管理画面からはVLAN、リンクアグリゲーション、RSTP、LLDP、IGMPスヌーピング、アクセスコントロール、QoSなどを設定できる。
QNAP製NASなら追加投資なしで付加可能
QuWANに対応する機器は、QNAP製の物理ルーターだけではない。仮想化技術をサポートするなど一定の条件を満たした機器であれば、QNAP製のNAS、QGDスイッチなどでも「QuWAN Agent」と呼ばれる仮想ルーターを導入すれば利用できる。
QuWANオーケストレータはサブスクリプションフリーで利用できるので、QNAP NASを各拠点に導入してあれば追加投資なしでQuWANを導入できる可能性がある。NASを直接インターネットに接続することには戸惑いを覚えるかもしれないが、本体こそ1台ではあるものの、実態としてはインターネットに接続され、パブリックIPアドレスを持つのは仮想ルーターである。NAS側はプライベートIPアドレスのみを持ち、仮想スイッチを経由してプライベートセグメントに接続されることになる。
さらに仮想ルーターとして「pfSense」も追加できるので、QuWANとpfSenseで二重のファイアウォールを構築することでより強固なセキュリティを確保できる。
QNAPの技術の集大成であるQuWAN
ニューノーマルによるテレワークの普及は、「変化し続けるネットワーク」をもたらした。今までは一度WANを構築すればネットワーク全体としては大きな変化はなく、増築や改築レベルで運用していくことができた。
しかし、これからはクラウドサービスの導入や勤務形態の変化に合わせ、ボトルネックとなる部分も大きく変化する。ある意味で「激動の時代」が続くことになる。それに追従できるソリューションはSD-WANしかないだろう。
元々NASキットメーカーだったQNAPがSD-WAN分野に進出することに違和感を持つ人もいるかもしれないが、これはQNAPが長年に渡って打った“布石”の集大成ともいえる。
NASキットのいち早い10GbE対応、それを活用するための10GbE対応スイッチの発売、NAS上で仮想マシンを動かすための仮想化技術――特に他に類を見ない仮想マシン対応スマートスイッチ「QGD-1600P」の登場から、全てがSD-WANサービスの実現に結実するのは自然な流れだ。
競合製品と異なり、QuWANはサブスクリプションフリーで利用できる。NASキットによってエンタープライズ向けの性能と機能を安価で提供してきたように、QuWANによって中小企業のネットワークも、手頃な価格で“エンタープライズ級”に変身できるだろう。
提供:QNAP株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2021年1月15日
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