レノボのペン付き14型モバイル液晶「ThinkVision M14t」はどんな用途に使える?:モバイルディスプレイの道(3/3 ページ)
レノボの「ThinkVision M14t」は、モバイルディスプレイでは珍しい14型というサイズに加え、アクティブペンを標準で備えるなど異色のモデルだ。本製品ならではの強みをチェックした。
付属のアクティブペンでタブレットライクな手書き入力にも対応
さて、本製品が標準モデルのM14と大きく異なるのは、10点マルチタッチに対応し、なおかつペン操作もサポートしていることだ。本製品にはアクティブペンが付属しており、4096段階の筆圧検知に対応したペン操作もできる。
面白いのは、本製品が自動回転センサーを搭載することで、縦向きに手で持ってペン入力が行えることだ。もちろんタブレットのように本製品単体で動作するわけではなく、PCとケーブルで接続した状態での利用になるが、さながら手書きノートのような使い方が考慮されているのは面白い。
試しに本製品を接続した状態で「ペイント」を起動し、手書き入力を行ってみたが、パームリジェクションもきちんと動作するなど、タブレットと同じ感覚で筆記できる。ビジネス向けのタブレット製品でこれだけの画面サイズを持つ製品は少ないので、そういった意味でも価値がある。対応OSはWindowsおよびAndroidで、前述の設定メニューで切り替えて使用する。
ちなみに、本製品にはUSB Type-Cポートの角度を90度変えられるL字型アダプターが付属しており、縦向きに使う場合でもUSBケーブルを取り回しやすい設計になっている。USB Type-Cケーブルはその特性上あまりしなやかとは言えず、取り回しは決してよくないので、このような配慮はありがたい。
約1万円という標準モデルとの価格差をどう見るかが鍵
以上のように、既存モデルであるThinkVision M14に、ペン入力やタッチ対応を追加した本製品だが、タブレットライクな使い方まで考慮した、ユニークな仕上がりとなっている。使い道を見いだせるかはユーザー次第だが、接続先のノートPCにタッチ機能がなく、手書きでの入力を強化したいと考えているユーザーにとっては、面白い選択肢と言えそうだ。
そんな本製品の価格は、同社の直販サイトで、税込み価格5万600円ということで、タッチ非対応の標準モデルに比べて約1万円プラスとなっている。実際にはここから割引が加わるのでもう少し安い価格で入手できるが、今回紹介したペン入力関連の機能がこの価格差に見合っているかどうかで、本製品か既存のM14なのかを判断することになりそうだ。
関連記事
- タッチ&ペン操作対応の「ThinkVision M14t」が日本上陸していた 直販価格5万600円(税込み)
レノボの14型モバイルディスプレイのタッチ操作対応モデルが日本でも販売を開始していたことが判明した。直販価格は税込みで5万600円だが、記事掲載時点では在庫切れで注文できない状態となっている。 - レノボがモバイルディスプレイ「ThinkVision M14」を発売 USB Type-Cでスマートに接続
レノボのビジネス向けディスプレイブランド「ThinkVision」から、久しぶりにモバイルディスプレイが登場する。USB Type-C(DisplayPort Alt Mode)接続で、PCからの電源供給で稼働。空いているポートにUSB Power Delivery(USB PD)電源を接続すれば、PCにパススルー給電することもできる。 - USB Type-Cケーブル1本で接続可能な軽量14型モバイル液晶「ThinkVision M14」を試す
デスクワークの作業効率化に欠かせないのが、マルチディスプレイ環境だ。従来はオフィスでの利用を前提に、一般的な外付けディスプレイを組み合わせる事例が多かったが、近年はモバイルタイプのサブディスプレイをノートPCと組み合わせ、外出先で使う事例も増えつつある。 - 実売2万円前後とお得な日本エイサーの15.6型モバイル液晶ディスプレイ「PM161Qbu」を試す
作業効率を高めるデバイスとして、じわじわと注目を集めているモバイル液晶ディスプレイ。USB Type-C対応ながら、約2万円前後の手頃な日本エイサーの15.6型モバイルディスプレイ「PM161Qbu」を試した。 - USB Type-CとHDMIをサポートした15.6型モバイル液晶ディスプレイ「Vinpok Split」を試す
クラウドファンディングを経て発売された「Vinpok Split」。15.6型で約635gという軽量ボディーのモバイル液晶ディスプレイをチェックした。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.