PlayStation 5の増設スロットにPCIe 4.0 SSDを追加! 増設方法は? 内蔵SSDとの違いは?:ゲームのインストールや起動はどっちが速い?(4/4 ページ)
PlayStation 5の内蔵ストレージとして、SSDを増設できるファームウェアが公開された。PCIe 4.0のNVMe SSDの増設手順や増設後のスピード差をチェックした。
増設SSDの実効性能はいかほど?
それでは、増設されたSSDがPS5の実機上でどの程度の性能を見せてくれるのかを検証してみよう。なお、それぞれのSSDをPCに接続して実行したCrystalDiskMarkの結果を参考までに下記に示しておく。
※テスト環境 CPU:AMD Ryzen 5 5600X(6コア12スレッド、3.7GHz〜4.6GHz)、メモリ:8GB、マザーボード:ASUS JAPAN「TUF B450M-PRO GAMING」
どちらも、読み出し時のスコアはほぼ誤差レベルの違いしかない。書き込み速度はFireCuda 530の方が優秀だ。
一方のPS5では、ベンチマークソフトなどがないため、行ったテストはとても原始的なものになっている点はご了承頂きたい。
1つ目のテストは、ゲームのインストール速度の比較だ。内蔵SSD、日本シーゲートのFireCuda 530、サムスン電子の980 PROのそれぞれに対し「ゴースト・オブ・ツシマ/ディレクターズカット」(PS5版)をインストールして、その時間を計測した。
2目のテストは、「ゴースト・オブ・ツシマ/ディレクターズカット」(PS5版)のゲームプレイ1周目の最終局面のセーブデータをロードして、ゲームが開始可能になるまでの時間を計測した。
なお、計測時間については、PS5の画面を60fpsで録画し、これを動画編集ソフトで読み込み、計測開始と計測終了のタイミングの100分の1秒単位のタイマー値から算出した。
結果は以下のようになった。
ゲームインストール
内蔵SSD | 1122秒 |
---|---|
FireCuda 530 | 1132秒 |
980 PRO | 1115秒 |
ゲームロード
内蔵SSD | 6.62秒 |
---|---|
FireCuda 530 | 6.53秒 |
980 PRO | 6.58秒 |
こうして見てみると、内蔵SSDに対して増設SSDの実効性能は、ほぼほぼ同等ということになった。今回、検証対象として用いた2つのSSDが、共に読み出し性能「毎秒7000MB」クラス、書き込み性能に関してもFireCuda 530が「毎秒6900MB」、980 PROは「毎秒5100MB」をうたっていて、かなり高性能なものだったこともあり、このような結果となったと思われる。
いつ増設するの? 今でしょ……ではなく必要なときにやるべきかも
PS5のゲームは、内蔵SSD、もしくは今回取り上げた増設SSDからしか起動できないという仕様上の制約があり、内蔵SSDが800GBそこそこの容量しかないため、何となくPS5を買ったらすぐ増設しなきゃ……という気になっているユーザーが多そうだ。
しかし、冒頭でも述べたように、2021年9月下旬の価格相場は「1TBで1.5万円〜2万円前後」「2TBで4〜5万円前後」「4TBで8〜10万円前後」といった感じで、やや割高感があり、気軽に「SSDの増設」というステップへ歩みづらい。
PS5ではPS4のゲームを動かすことができるが、これはPS5につないだUSB接続のストレージデバイス(SSD/HDDいずれもOK)に入れてあっても起動はできるし、起動頻度の減ったPS5専用ゲームは内蔵SSDから、そうしたUSB接続ストレージデバイスに一時退避すれば、内蔵SSDの容量不足をある程度軽減することはできるはずだ。
SSDのようなストレージデバイスは、時間とともに容量単価が下がるもの。今はやや割高なPCIe 4ベースのNVMe SSDも、今後「PS5対応SSD」製品群が人気を博せば、価格競争が起きることも期待できる。
PS5専用ゲームで内蔵SSDが圧迫気味という人ならばいざ知らず、多くのユーザーはまだまだ内蔵SSDの容量に余裕があると思うので、SSDの増設を今すぐやらなければならないという人はそう多くはないと思う。
くれぐれも無理せず、自分のペースでPS5のSSD増設に挑んで欲しいと思う。
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