外出中でも声だけで自宅の家電を操作できる「Echo Buds」(第2世代)を試して分かったこと(3/4 ページ)
群雄割拠状態の完全ワイヤレスイヤフォンだが、ついにAmazonの「Echo Buds」の最新世代が日本で発売される。実機を試して分かったこととは何か。
Alexaをどこからでも呼び出せる幸せ
Echo Buds(第2世代)が通常の完全ワイヤレスイヤフォンと異なるのは、「Alexa」と呼びかけることで、ペアリングしたスマホでAlexaアプリを立ち上げていなくても(バックグラウンドで起動していなくても)Amazon Musicを呼び出せることだ。
「Alexa。誰それの『ほげほげ』をかけて」としゃべるだけで、イヤフォンから「Amazon Musicで、誰それの『ほげほげ』を再生します」という確認のためのアナウンスが流れ、楽曲を再生してくれる。実に便利である。
加えて、Amazonの「Audible」などのオーディオブックの再生にも対応している。「Alexa。『ほげほげ(本のタイトル)』をかけて」と言えば、そのオーディオブックを再生するし、「Alexa。Audibleで本を再生して」と言えば、聞きかけの本、あるいは最近追加した本を再生する。
これらの再生は位置を維持したままで他のデバイスに引き継ぐこともできる。例えば、帰宅しながら音楽を再生し、自宅に着いたらEcho Budsを耳から外して(外すと自動で再生停止)、Echoに「アレクサ、続きをかけて」と伝えれば、停止した位置から再生してくれる。ANCをオフにして、アンビエント(外音取り込み)モードにしておけば、ながら聞きもかなうだろう。
なお、ANCの効果は弱めだ。Amazonの販売サイトでは「アクティブノイズキャンセリングがバックグラウンドノイズを抑制することで音楽への没入感を高め」と紹介しているが、没入感を得るには、少々心もとない。ANCをオンにしていても、1.5m離れたところで猫がドライフードを食べる「カリッカリッ」という音がかすかに聞こえてくるからだ。
全く効いていない、というわけではないが、「なんとなく、外音が小さくなる」という程度だと考えておいた方がいいだろう。
肝心の、サウンドはどうだろうか。
筆者が聞き慣れている“いつもの”プレイリスト(アニソン多め)を再生してみたが、重低音がほんの少し軽く感じられることやポコポコという弦を弾く、本来なら元気の良い雰囲気を出すはずの音に明瞭さが欠けているような気がした程度で、男女ともに自然で伸びやかなボーカル、キレのいい高音が好印象だ。長く聞き続けるのであれば、このくらい自然な方がいいのかもしれない。
とはいえ、Alexaアプリの「デバイス」→「Echo Buds XXXX」と進むと「イコライザー」の項目がある。ビートの効いた音が好きな場合は、ここで調整すれば良いだろう。
カスタマイズついでに、本体のタップに割り当てられる操作も見ていこう。
Echo Buds(第2世代)は、左右とも、「タップ」「ダブルタップ」「トリプルタップ」「長押し」に、コンテンツ再生や通話に関係したコントロールを割り当てられる(ただし、シングルタップだけは、再生/一時停止を行うか、無効にするかの二択である)。
ダブルタップでは「再生/一時停止」「次の曲」「前の曲」「ANC/アンビエントサウンド」「無効化」を左右それぞれに割り当てられる。
トリプルタップではさらに増えて、「音量を上げる」「音量を下げる」「標準アシスタント」「Alexa」「マイクオン/ミュート」が加わる。長押しも同様だ。
右側ダブルタップで「次の曲」、左側ダブルタップで「前の曲」、右側トリプルタップで「音量を上げる」、左側トリプルタップで「音量を下げる」など、各自の感性に合わせてカスタマイズできるのがいい。これまで、完全ワイヤレスイヤフォンを使っていたのであれば、慣れ親しんだ使い勝手に近づけることも可能だろう。
最後に、片耳での利用もできるのかを試してみた。
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