ビデオ会議用コンデンサーマイクの入門機「Blue Snowball iCE」を試す(1/2 ページ)
ビデオ会議で気になる部分として、自分の音声がきちんと相手に届いているかというのがある。手軽かつお手頃価格で入力部分を強化できるコンデンサーマイクを試した。
新型コロナウイルスの流行が始まってから2年以上経過した今、ビデオ会議やオンライン授業、飲み会が我々の生活になじみつつあります。
オンライン通話で映像以上に重要なのが音声の質です。音割れ、声がこもる、声が遠いといったトラブルがあると聞き返す手間がいるし、コミュニケーションに食い違いが生じることもあります。
実際、私は就職活動をオンラインで行った世代なのですが、PCのマイクだと音質の問題でグループワークが円滑に進まなかったり、声が遠かったのか私の発言がスルーされたりしたことも何度かありました。
オフラインで仕事をするときはコミュニケーション能力などが求められますが、仕事がオンラインに移行した今、音質の良し悪しも自身の発言力に影響する一つの要素です。今年度から社会人になる身として、音声環境を改善すべくPC用のUSBコンデンサーマイクを導入しました。
マイクとは思えないかわいらしい外観が特徴
今回導入したのが、米国のマイクメーカーで、現在はLogitech(日本ではロジクール)傘下となるBlue Microphonesの「Snowball iCE」です。Blueのマイクは、プロのアーティストやストリーマーに愛されている「Yeti」シリーズや、プロ向けの「Pro XLR」シリーズが有名ですが、オンライン会議用途であることを踏まえて、よりシンプルなエントリーモデルの「Snowball」シリーズを選択しました。
Yetiのような、いかにもマイクらしい棒状のデザインではなく、かわいらしい球体であるのが特徴で、インテリアとしても面白い形状をしています。
ボディー正面に、Blueのロゴと赤い電源ランプがついています。背面には、PC接続用のminiUSB端子があります。miniUSBであることはオーディオ系ガジェットあるあるなのですが、この端子は耐久性がいまひとつなので、USB Type-C端子に切り替えてほしいところです。
底面にはスタンド用のネジ穴があり、付属のマイクスタンドだけでなく汎用(はんよう)のマイクスタンドにも取り付けられるようになっています。接続部は自由雲台のようなボール状になっていて、ある程度上下方向に位置調整が可能です。
端子類は以上で、上位機種のYetiシリーズに搭載されているミュートボタンやゲイン調整ボタン、モニター用の3.5mmイヤフォンジャックなどはないシンプルな作りとなっています。
サイズ感はAmazonの「第4世代Echo Dots」(直径が約99mm)とほぼ同じで、この2つを机上に並べると統一感があっていい感じです。
重量は約460gと少し重めで、球状なので持ち運びはしにくいと感じました。
USBで接続するだけで使える シンプルで分かりやすい機能
マイクを使うときは、付属のUSBケーブルでSnowball iCEとPCを接続するだけです。ドライバーや専用ソフトウェアのダウンロードは不要で、もちろんWindowsとmacOS(10.10以降)の両方に対応しています。
Snowball iCEに搭載されるマイクは1つだけなので、対応している指向特性は前面の単一指向のみとなり、大人数で取り囲んで利用するのに最適な360度の無指向や作品作りで必要なステレオ収録には対応していません。ボタン類も省かれており、PCと接続するだけでPCのマイク同様に使うことができるというシンプルなコンデンサーマイクとなっています。
サンプリングレートは44.1kHz/16bitのみで、機能はかなり限られていますがオンライン通話用であればこれで必要十分でしょう。むしろ複雑な設定なしで使えるSnowball iCEは、コンデンサーマイク入門機として最適だと思います。
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