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メタバースの学校とは? Metaが次世代XRクリエイター育成プログラムを日本でも展開 角川ドワンゴ学園と連携パイロットワークショップも実施(1/2 ページ)

Meta(Facebook Japan)が、日本でもVR/AR技術の育成プログラム「Immersive Learning Academy」を展開することになった。日本での展開に当たっては角川ドワンゴ学園の協力を得ることになっており、同学園のN高等学校/S高等学校の生徒とのパイロットワークショップも実施された。

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 Facebook Japan(Metaの日本法人)は9月9日、XRクリエイター育成プログラム「Immersive Learning Academy」を日本でも展開することを発表した。日本では角川ドワンゴ学園と連携して「Spark AR」とVR(仮想現実)に関するイベントやワークショップを順次展開していく。

集合写真
発表会に登壇したMetaのサイモン・ミルナー氏(アジア太平洋地域 公共政策統括)、Facebook Japanの味澤将宏代表取締役、角川ドワンゴ学園の吉村総一郎氏(S高等学校校長)

プログラムの概要

ミルナー氏
プログラムの概要を解説するMetaのサイモン・ミルナー氏(アジア太平洋地域 公共政策統括)

 Immersive Learning Academyでは、Spark ARについて無料で学べるオンラインカリキュラムを提供する。現在のコンテンツは一部を除き英語となっているが、日本のクリエイターと協力して順次日本語版を用意していく予定だという。

現時点の状況
Spark ARを無料で学べるコンテンツはImmersive Learning AcademyのWebサイトで公開されている。公開コンテンツについて、9月12日時点で日本語化が完了しているのは導入に相当する「クイックスタート」のみとなる。初級編である「AR基礎(AR Fundamentals)」と応用編である「ARプロ(AR Pro)」は英語版のみとなり、今後日本語化が進められる予定だ

メタバースならではの学びを実現したい

吉村総一郎氏
角川ドワンゴ学園の吉村総一郎氏は、S高等学校の校長と同学園におけるVR教育の責任者を兼務している

 日本ではプログラムの展開に当たって、Facebook Japanは角川ドワンゴ学園の協力を得ている。同学園は通信制/単位制課程の「N高等学校」「S高等学校」を設置しており、両校では普通科において2021年度からメタバース空間で授業を受けられるようにしている(※1)。普通科に在籍している生徒には、「Meta Quest2」を無償で貸与または提供される。

(※1)両校の学科には「普通科」と「普通科ベーシック」があり、メタバース空間での授業を含むバーチャル学習は普通科でのみ受講できる(普通科ベーシックは映像学習のみ)

VR学習
N高校とS高校では、普通科に在籍する生徒に対するVR学習を2021年度から導入した。必要となるデバイス(Meta Quest2)は、無償で貸与または提供される

 「なぜ、わざわざVR空間にするのか?」という疑問が湧く所だが、「言葉や文字、小さな画面にかじりついて学ばなければならない」(吉村氏)というオンライン学習における課題に対する解決策としてVR学習を導入したようである。「VRやAR技術を活用したメタバース空間で、直感的かつ体感的、経験的な学びの落とし込み」(同)をしやすくなることにも期待しているようだ。

メタバース授業
VR技術に基づくメタバース空間で授業を行うことで、従来のオンライン学習では得がたかった「直感的かつ体感的、経験的な学び」を実現する狙いがある

 角川ドワンゴ学園としては、今回のFacebook Japan(Meta)との取り組みを通して「新しい技術にトライすること、新しい問題に向き合うことを学んでほしい」と吉村氏は語る。Instagramを活用している割合が高いという生徒から、新しい視点や気付きを得られることにも期待しているという。

取り組む狙い
Immersive Learning Academyを通して、Metaと共にXRクリエイターの育成に取り組むという
取り組む狙い
角川ドワンゴ学園として、Metaと連携したAR/VRイベントの開発も進めたいという
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