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アプリ開発者には朗報!「App Store」の値付けに10倍近い“柔軟性”を追加 Appleが価格設定を最大規模で刷新(2/2 ページ)
Appleが「常に見直しをしている」というApp Storeの価格について、新たな発表を行った。従来の価格テーブルに加え、開発者の選択肢が大幅にアップする内容だ。
価格設定を国ごとに固定できるように
また12月7日からサブスクリプション型アプリの開発者は、為替変動や税制の管理がしやすいように、自分が最もなじみある通貨の地域ストアを選択し、その価格を元に他国での価格を自動設定することが可能な他、開発者が望めば国ごとの価格設定を個別に行うこともできる。
この機能強化により、開発者は、為替や税金が変動しても、自国のストアでの商品価格を一定に保つことができるようになる。例えば、日本のゲーム開発会社は、日本の客が多い場合、日本での販売価格を設定し、他の国向けには為替や税率の変動に応じて価格を更新することが可能だ。
Appleは税金や為替の変動に基づいて、期的に国ごとの価格帯を見直してきた。見直しは金融データプロバイダーから公開されている為替レート情報を利用して行われ、全てのストアフロントでアプリ内課金の価格が均等になるようにしてきた。
現在、デベロッパーは、税金や為替の変動に対応するため、いつでも価格を調整することができるようになっている。2023年には、有料アプリとアプリ内課金を提供する開発者は、Appleによる価格自動調整の影響を受けないローカルエリア価格を設定できるようになる予定だ。
さらには、アプリ内課金を提供するか否かを国ごとに指定することも可能になる。
今回発表された価格設定のツールは、12月7日から2023年いっぱいにかけて順次提供され、デベロッパーが自社製品の価格を設定する際の柔軟性をさらに高めることになる。
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