検索
レビュー

いち早く第13世代Core i7を搭載したプレミアムモバイルPC「Let's note FV4」の実力を検証する(2/4 ページ)

パナソニック コネクトが、直販モデル限定で第13世代Coreプロセッサ搭載モデルの「Let's note FV4」を発売した。セカンドSSDも搭載可能な実機を細かく検証してみた。s

Share
Tweet
LINE
Hatena
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

第13世代Coreプロセッサ(Raptor Lake-P)を採用

 CPUにはCore i7-1360Pを採用している。開発コード名「Raptor Lake-P」ことモバイル向けの第13世代Coreプロセッサだ。

 第13世代Coreでは、性能優先のPコアと電力効率優先のEコアを最適に使えるハイブリッドアーキテクチャを、第12世代Coreから継承している。

 第13世代Coreの具体的な進化ポイントは、モデル(SKU)によって異なる。キャッシュやEコアを増量させたモデルもあるが、Core i7-1360Pにおいては、先代の同格であるCore i7-1260Pからの進化は最大動作周波数の引き上げなど小幅な進化にとどまっている。

 もともと先代の時点で仕様は強力だ。Pコアが4コア8スレッド、Eコアが8コア8スレッド、合計12コア16スレッドのパワフルな仕様で、ビジネス用途はもちろん、ゲームやビデオ編集などクリエイティブなど幅広い用途に対応できるパワーを持つ。

 パナソニック コネクト独自の放熱設計と「MaxPerformer」と呼ばれる独自のチューニングを導入しており、安定して高いパフォーマンスを継続できるようになっているのも先代と同様だ。

 メモリはLPDDR4Xを標準で32GB搭載する。ストレージはカスタマイズに対応しており、デュアル構成も可能だ。メインSSDとしては、PCIe 4.0 x4対応SSDを最大2TB搭載でき、セカンドSSDはPCIe 3.0 x4対応SSDで、こちらも最大2TBまで、合計で最大4TBの構成を選べる。

カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
CPUはCore i7-1360Pを搭載する。Pコアが4基8スレッド、Eコアが8基8スレッド、合計12コア16スレッドのパワフルな仕様だ
カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
ストレージは2基内蔵可能で、インタフェースはメインがPCIe 4.0、セカンドSSDがPCIe 3.0となる。評価機のメインSSDは容量が512GBのSamsung PM91Aだった
カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
評価機にはセカンドSSDとして2TBのSSDを内蔵していた。こちらもSSD自体はSamsung PM91Aが搭載されており、PCIe 3.0 x4で接続されている
カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
メインSSDのCrystalDiskMark 8(ひよひよ氏・作)のスコア。PCIe 4.0x 4対応SSDの中でも高速な部類に入る優秀なスコアだ。BTOでは2TB/1TB/512GBから選べる
カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
セカンドSSDのCrystalDiskMark 8(ひよひよ氏・作)のスコア。PCIe 3.0 x4での接続のためSSD本来の性能は出ていないが、セカンドSSDとしては申し分ない性能だろう

縦長文書を大きく表示できるアスペクト比3:2の液晶ディスプレイ

 Let's note FVシリーズは、ハイブリッドワークにおけるメインPCとして長時間利用することを想定しており、作業効率やストレスに大きく関わる画面とキーボードにはこだわっている。

 液晶ディスプレイには、14型で画面解像度2160×1440ピクセル(QHD)の液晶ディスプレイを搭載する。フルHD(1920×1080ピクセル)の1.5倍の情報量があるため、作業領域を広く使えるのに加え、ドットを視認しにくい精細さもメリットだ。

 画面のアスペクト比は3:2と、同じ14型のアスペクト比16:9に比べて縦のサイズが2cmほど長い。縦長の文書やWebページを表示させた時に、同じ大きさならば多くの情報を、同じ情報量ならば大きく表示できる効果がある。ビジネス文書はA4縦サイズ基準で作成されていることが多いため、ビジネス作業とは相性が良いアスペクト比だ。

 液晶の詳細なスペックは公開されていないが、目視での視野角は広く、IPS系のパネルを利用していると思われる。キャリブレーションセンサーで実測した輝度は440ニト、色域もsRGB比約98%と広めで、クリエイティブな作業にも対応できる品質がある。表示品質の良さはビジネスのモチベーションアップにも有効だろう。

カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
14型の液晶ディスプレイは、アスペクト比が3:2で、2160×1440ピクセル表示に対応する。映り込みにくいノングレア仕様だ
カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
液晶ディスプレイは180度近くまで開く
カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
i1 Display Pro/i1 Profilerの測定結果。輝度は440ニト、コントラスト比は1435:1と良好な結果だ。色温度も6428KとsRGB標準(6500K)に近く、素直な色味だった
カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
i1 Profilerで作成したICCプロファイルをColor AC(Phonon氏・作)で表示させた。実線が本製品、点線がsRGBの色域だ。sRGBカバー率は約98%だった

配列も工夫されたゆとりのあるキーボードを搭載

 キーボードも長時間利用を想定し、打ちやすさにこだわっている。キーピッチは約19mmとしっかり間隔を確保する。ファンクションキー4つごとにスペースを設けたり、カーソルキーを少し下げたりするとともに、上カーソルキーの左右を空きスペースにするなど細かい部分まで配慮されている。さすがに伝統ある国内ブランドだけにこのあたりは抜かりがない。

 キーボード手前には、Let's noteの伝統であるホイールパッドを搭載している。内側のパッドの大きさも十分ある(直径約64mm)ため、3本指や4本指によるジェスチャー操作もしやすい。

カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
キーボードのピッチは約19mm、キーストロークは約2mmを確保している。変則的な配置や極端に小さなキーがなく、カーソルキーを半段下げつつ周囲に↑キーの左右にキーを配置しないなど、細かい配慮が行き届いている
カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
キーボードバックライトも内蔵している
カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
パームレストには指紋センサーを装備する。あらかじめ指紋を登録しておけば、PCをロックした状態からサッと触れるだけでログインできる。これとは別に顔認証対応カメラも液晶ディスプレイ上部に内蔵しており、ログインの方法を選べる
カスタマイズレッツノート Let's note FV4 第13世代Core モバイルPC 14型 アスペクト比3:2 Core i7-1360P
Fnキーロックの設定は「PC設定ユーティリティ」に用意されている

 続いて、インタフェース回りを見ていこう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る