試しに使った「オートメモ S」はインタビューでも打ち合わせでも会議でも使える文字起こしツールだった(1/3 ページ)
作業に時間のかかる文字起こしを圧倒的に時短してくれる「オートメモ S」。文字起こしの方法や仕組み、精度などを紹介する。翻訳機能はないが、多言語に対応しているので、とりあえずテキスト化しておき、翻訳アプリにかけるという使い方も。
この記事について
この記事は、オウンドメディア「i4U」(あいふぉーゆー)からの転載です。
i4Uとは
「あなたのためのインターネット(internet for you)」を掲げたメディアが「i4U」です。読者と一緒に楽しむインターネットの世界をメディア上に再現していき、あなたの世界にインパクトを与えることを目指しています。
筆者紹介:齋藤 千歳
北海道千歳市在住で千歳市生まれのフォトグラファー/ライター。キャンピングカーの「方丈号」から各種アウトドア、カメラ、レンズ、ガジェットに関する情報を発信したり、家族3人で北海道一周などしたりを楽しんでいます。執筆実績はこちら。
筆者はレビューや体験記、取材もの、さまざまな種類の記事執筆や撮影などをなりわいにしています。とはいえ、可能な限り受けないようにしているのが「インタビュー」仕事です。
これまでインタビュー仕事を避けていた理由
「相手方のところに行って、写真を撮りながら、1時間くらいお話を聞いて、それをまとめてくればいいから〜」というような仕事は、基本的に断っています。理由は簡単で、ほとんどの場合、こういったノリの仕事を請け負うとフリーランスとして赤字になってしまうからです。
移動に往復2時間、インタビューと撮影に2時間、写真のセレクトに1時間かかり、原稿が1文字もできていないところで約5時間が経過してしまいます。
そして、最も問題なのがインタビュー時に録音した音声データです。文章の一部に聞いた話を入れるだけなら、取材中のメモまたは自分の記憶を元にして書き上げたものに、間違いないかといった部分だけを音声データを聞いて確認すれば良いでしょう。
しかしコメントがメインの記事だと、何度も音声データを聞き直しながら原稿を書くか、インタビューの内容を一度文字に起こしてから、まとめていくかの2択になります。
音声データを何度も再生しながらではつらいので、文字起こしをしてから原稿を書こうと考えるのですが、約2時間分の音声データを筆者が文字起こしすると、かなりまじめにやって録音時間の4倍の8時間、ちょっと油断すれば、それ以上の時間がかかります。
取材開始からの所要時間を計算すると、なんと13時間も使っています。1日8時間労働と計算するなら2日がかりになります。しかも、この時点ではまだ原稿の準備ができただけで、実際には1文字も書けていません。
ここから3〜4時間かけて原稿をまとめたとして全体で約17時間。順調に進んでも、こんな感じです。だいたいはこの時点で「えっ、この仕事の時給はいくら?」と絶望的な気持ちになってしまいます。
そのため、インタビューの仕事は基本的に受けないようにしているのです。
インタビューの仕事を受けたくなるほど優秀な「オートメモ S」
ですが、インタビュー仕事を効率化できるのではないかと、ずっと気になっていたのがソースネクストの「オートメモ S」です。これを購入したところ、仕事にかかる時間を約半分、現実的にはそれ以上に短縮してくれたのです。
インタビュー仕事の時間を実質半分以下に短縮
本体価格が同社の直販価格で1万9800円(税込み、以下同様)のオートメモ Sは、それまで約17時間近くかかったインタビュー仕事にかかる時間を、丸々8時間、あるいはそれ以上の短縮により効率化を実現できました。インタビュー仕事を、実質的にそれまでの半分の時間で仕上げることを可能にしてくる、ある意味“神アイテム”です。
筆者の使い方はこうです。
オートメモ Sでインタビューを録音し、録音終了後、音声ファイルをオートメモ Sから持参したポケットWi-Fi経由でクラウドにアップロードします。
これで、クラウド上でAIによる文字起こしが行われ、自宅もしくは事務所などへ戻ったときには文字起こしが完了しているというわけです。
クラウド上での処理は、1時間の音声データの文字起こしを約20分で行うそうです。そのため、取材先から帰ってすぐに文字起こししたテキストデータを元に原稿を仕上げることが可能です。インタビュー現場で音声データをアップロードすれば、移動時間に文字起こしが終了しているので、自分で文字起こしをする時間は短縮ではなくゼロと、取材から原稿納品までの工数も時間も短縮できます。
前述したように基本的にはインタビュー仕事を断っている筆者でも、オートメモ Sを使って約半分の時間で仕上げられるなら、今後はインタビューの仕事を受けようかと思うほど、優れたアイテムです。
そんなオートメモ Sを筆者が絶賛する4つの理由を、さらに具体的に解説していきます。
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