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外付けGPU「ONEXGPU」でビジネスノートPCをパワーアップしてみた オンライン会議における“もっさり”の解決策になる?(2/5 ページ)

パフォーマンス不足が気になるビジネスノートPCに外付けGPUを接続したらどうなる? 実際に試してみた。

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eGPUが使える条件

 その前にeGPUがどのような仕組みで実現しているのか、どのようなPCで利用できるのかをおさらいしておこう。

 もともと、GPUはPCIe(PCI Express)バスで接続することが一般的だ。PCIeの転送速度はバージョンとレーン数によって決まる。原稿執筆時点ではPCIe3.0/4.0 x16あたりが一般的だが、転送速度は片方向15.75GB/秒〜31.50GB/秒といったところだ。レーン数を抑えたPCIe 3.0 x4を採用するグラフィックスボードもあり、その場合の転送速度は3.94GB/秒となる。

 そのPCIeを内部スロットではなく、ケーブルで引き出せるようにしたものがThunderboltだ。現在広く利用されているThunderbolt 3は、PCIe 3.0とDisplayPort 1.2/1.4プロトコルに対応した規格で、USB Type-Cのコネクターを使用しながらもUSBと互換性はない(ただし、通常はUSB/Thunderbolt両対応のポートが搭載されており、USB機器を接続すればUSBとして、Thunderbolt機器を接続すればThunderboltとして機能する)。

 このThunderboltを通じてPCIeプロトコルを使う機能が「PCIe over Thunderbolt」だ。Thunderbolt 3では内部接続がPCIe3.0 x2〜4、転送速度が40Gbpsなので、通常のグラフィックスボードを外付けで利用できる。Thunderbolt 3/4ポートが搭載されているWindowsノートPCであれば、eGPUが利用できる可能性は高い。

 Thunderboltポートは前述した通り、USB Type-Cを使用しているため、USBなのかThunderboltなのか見た目では区別がつきにくい。USB Type-Cポートの横に稲妻形のマークが書かれていればThunderboltだ。UEFIの設定画面で「PCIe over Thunderbolt」に関する項目があるかどうかをチェックするとより確実だろう。

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ポート横の稲妻マークがThunderboltの印

 なお、USB 3.xと異なり、USB4はThunderbolt 3をベースとして策定されているので互換性がある。ただし、ノートPCに搭載されているUSB4ポートのほとんどはThunderbolt 4にも対応している。Thunderbolt 3とThunderbolt 4の大きな違いは、規格を満たすための最低条件やケーブル長であり、最大速度はともに40Gbpsだ。

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