「UMPCが低スペックという概念を覆したい」──テックワンが3in1PC「ONEXPLAYER X1 mini」など国内販売(1/4 ページ)
テックワンは6月27日に中国One-Netbookの3-in-1PC「ONEXPLAYER X1 mini 国内正規版」を取り扱うことを発表した。発表会にはOne-Netbook CEO Jack Wang氏も登場し、ものづくりを始めたきっかけなども語ってくれた。発表会とほぼ実機に近い開発機のハンズオンの模様をお伝えする。
テックワンは6月27日、国内正規代理店契約を結んでいる中国One-Netbook Technologyの新製品「ONEXPLAYER X1 mini 国内正規版」(以下、ONEXPLAYER X1 mini)および「ONEXPLAYER M1 国内正規版」(以下、ONEXPLAYER M1)の国内展開を発表した。
ONEXPLAYER X1 miniは8月初旬、ONEXPLAYER M1は8月下旬に発売する予定で、既に予約受け付けを開始している。価格は順に13万9800円からと、14万2310円から(いずれも税込み)。
27日に開催された報道陣向けの発表会では、開発中ながら実際に動作する実機が複数展示された。
3周年で6つの新製品をリリース
One-Netbook Technologyの「ONEXPLAYER」ブランドはゲーミング系デバイスをそろえている。第1弾はWindows搭載のポータブル型PC「ONEXFLY」で、コントローラーを脱着できる初の3in1モデル「ONEXPLAYER 2」(AMD Ryzen 7 6800U版)や、その後継機種となる「ONEXPLAYER 2 Pro」、eGPU「ONEXGPU」「ONEXPLAYER X1」など、次々と意欲的な新製品を発表してきた。
「どの製品も制作過程は大変だった」──そう語るのは、来日したONE-NETBOOK Technologyのジャック・ワンCEOだ。「立ち上げからEVT(技術検証試験)、DVT(設計検証試験)、PVT(生産検証試験)のプロセスを経る必要があるため、消費者に届けるまで、少なくとも1年の期間が必要になる」と解説する。
もともと、日本製のポータブルカセットプレイヤーに触れたことがきっかけで「日本製品の品質の高さ、デザインの素晴らしさに感動して、日本の開発者たちに憧れ、良い製品を作り出したいと考えるようになった」と言う。「これからももっと良い製品を作りたいし、それができると信じている」と締めくくった。
ONEXPLAYER X1 miniはUMPCの常識を覆す端末
新製品となるONEXPLAYER X1 miniは“3in1プレミアムゲーミングタブレットPC”と表現されており、ディスプレイサイズは8.8型、CPUにはAMD Ryzen 7 8840Uを採用、脱着式コントローラーやONEXGPU(eGPU)と接続できるOCuLink端子にも対応しているのが主な特徴だ。
テックワンの山田社長は「多くの人は、UMPC聞くと低スペックという印象を持つ。しかし、ONEXPLAYER X1 miniはノートPCとしても、ゲーミングPCとしても、タブレットPCとしても、一般的なそれら製品より優れており、その常識を覆す製品だ」と断言した。
710gという片手で持てる重量、省電力で高いパフォーマンスを発揮するCPU、少ない発熱と省電力性、搭載バッテリーの大きさと省電力性によるバッテリーもちの良さ、搭載可能な最大メモリ容量、簡単にSSDを取り換えられる仕組みなど強みは多い。
ディスプレイ性能にも触れておきたい。8.8型を「ゲームをプレイするのにちょうどよい」と山田社長が考える理由は「視認性が高く、軽さも追求できるから。Windows搭載ポータブルPC『Lenovo Legion Go』でも採用されているサイズだ」と説明する。
ONEXPLAYER X1 miniのディスプレイの解像度は2560×1600ピクセルで、500ニトニトの輝度、16:10のアスペクト比、DCI-P3カバー率93%、sRGBカバー率133%、リフレッシュレート最大144Hz、フリッカーフリーとなっている。
拡張性の高さも特徴の1つだ。USB4(USB Type-C)端子を2基、USB 3.2 Gen 2 Standard-A端子、OCuLink端子、3.5mmマイク/ヘッドフォン兼用ジャック、microSDメモリーカードスロットを搭載している。
なお、ONEXGPUにはハブ機能もあるが、使うにはOCuLink端子だけでなくUSB4接続も必要になる。「ハブとしても使いたい人は、必ずUSB4接続をしてください」と山田社長は注意を促していた。
ONEXPLAYER X1 miniでは新たに生体認証のWindows Helloにも対応した。Webカメラを使った顔認証の他、指紋センサー付きの電源ボタンを使った指紋認証を利用可能だ。これにより、突然のオンライン会議やゲーム配信など、オンオフ問わずさらに使い勝手が良くなった。
オプションで、ディスプレイのカバーにもなるキーボードはマグネット内蔵の電子接点で接続する。ONEXPLAYER 2やONEXPLAYER 2 Proと比べ、剛性が増している。
内蔵バッテリーは1万6890mAhで、オフィスアプリ利用時で最大8.5時間、ゲームプレイ時で最大6時間、動画再生では最大11時間の連続稼働を実現しているという。付属するUSB PD対応の100W急速充電器を使えば、30分で50%までバッテリーを充電できる。
ゲーム機能設定ソフト「OneXConsole」を引き続きプリインストールするが、アップデートにより搭載する6軸ジャイロセンサーの感度やタイプを変更できるようになった。
カバーキーボード以外のオプションとして、脱着できる専用コントローラー、コントローラーを外した状態でONEXPLAYER X1 miniをコンソールスタイルで使えるようにするコントローラーコネクター、専用ケース、ONEXGPUなどを用意する。
ONEXPLAYER X1 miniのサイズは約210.6(幅)×129.2(奥行き)×20(高さ)mm(本体のみ)で、8月上旬の発売予定だ。予約キャンペーンとして以下の価格で注文を受け付けている。
- メモリ16GB/SSD512GBモデル→13万9800円
- メモリ16GB/SSD1TBモデル→14万6110円
- メモリ32GB/SSD1TBモデル→16万360円
- メモリ32GB/SSD2TBモデル→17万7460円
- メモリ64GB/SSD2TBモデル→21万6600円
- キーボード/液晶保護フィルム/ケースセット→1万2480円
- ONXGPUとONEXPLAYER X1 miniのセット購入で10万1700円
その他、キャンペーン特典としてONEXPLAYER X1 mini本体購入者には専用コントローラーがプレゼントされる。
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