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持ち運びやすさにAIパワーをプラス! これからのビジネスパーソンに「ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragon」をお勧めする理由(2/3 ページ)

レノボ・ジャパンの「ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragon」は、現状では数少ないビジネス向けのCopilot+ PCだ。実際に使ってみると、これからのビジネスパーソンにピッタリだと分かったので、その特徴を紹介してみたい。

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「ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragon」はどんなノートPC?

 冒頭で触れた通り、ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragonはビジネス向けCopilot+ PCの1つだ。先述したCopilot+ PCのメリットに加えて、ビジネス向けノートPCとして1992年から培ってきたThinkPadならではの特徴も備えている。

14型で約1.24kgからの軽量ボディー

 本機は14型と大きめのディスプレイを搭載しつつも、最軽量構成の重量は約1.24kgとなっている。約313.6(幅)×219.4(奥行き)×16.9(厚さ)mmという本体サイズや、MIL-STD-810Hに準拠する耐衝撃/耐環境性能(12項目)を備える。レノボ独自の耐久性テストを行っていることも相まって、毎日安心して持ち運べる

 天板のWebカメラが収納されている部分には「コミュニケーションバー」と呼ばれる突起が用意されている。このバーの存在によってより高品質なMIPI接続のフルHDカメラセンサーを搭載できた上、画面を開きやすくなるという観点で大きなメリットをもたらしている。

天板
天板では、最近のThinkPadにおけるデザインアクセントとなった「コミュニケーションバー」が大きな存在感を放っている
コミュニケーションバー
前面を見ると、コミュニケーションバーが出っぱっており、ここに指をかけると画面を簡単に開ける。重量バランスもよく考えられていて、片手が荷物でふさがっていても労せず開けられるのは好印象だ

 レノボの直販サイトでは、ディスプレイパネルを以下の3種類から選べる。いずれもハードウェアベースのブルーライト抑制機能を備えており、色味への影響を抑えつつ目の疲労感を和らげる。

  • IPS液晶(1920×1200ピクセル/省電力/非光沢)
  • タッチ対応IPS液晶(1920×1200ピクセル/非光沢)
  • 有機EL(2880×1800ピクセル)

 今回レビューしたのはIPS液晶(タッチ非対応)を搭載する構成で、実測の本体重量は1223gだった。筆者が普段使っている13.3型ノートPCとほぼ同じ重量で、より大きな画面を使えるのは感慨深い。

ディスプレイ回り
今回レビューしたのはIPS液晶(タッチ非対応)を搭載する構成。発色も良好で、ビジネス用途では便利に使える

省電力とパワフルさを両立した「Snapdragon X Elite」を搭載

 本機はQualcomm製SoC「Snapdragon X Elite X1E-78-100」を搭載している。このSoCはSnapdragon X Eliteのラインアップの中ではエントリーに相当するもので、CPUコアのブースト機能に対応していない。

 CPUコアはArmアーキテクチャベースの「Qualcomm Oryon」を12基搭載しており、最大3.4GHzで稼働する。GPUコアは「Qualcomm Adreno」で、ピーク時の性能は3.8TFLOPSとなる。NPU「Qualcomm Hexagon」のピーク性能は45TOPSだ。

 メインメモリは16GB、32GBまたは64GBを備える。SSDはPCI Express 4.0接続で、SSD容量のラインアップは256GB/512GB/1TBだ。用途に合わせて選べるのはうれしい。

CPU-Z
Snapdragon X Elite X1E-78-100の概要。CPUコアは12基構成で、全てがパフォーマンスコア(Armアーキテクチャでいうところの「bigコア」)となっている

 読者の中には、CPUが「Armアーキテクチャベース」であることが気になっている人が多いと思う。この点についてだが、業務システムがWebブラウザベースであれば全く問題ない。Windowsアプリについても、Intelアーキテクチャベース(x86/x64アプリ)でも大半はエミュレーションによって動作する。言われないとArmベースだと気が付かないレベルだ。

 レノボが提供する主要なユーティリティーアプリについても、一部を除きArmネイティブで動作する。UEFI(BIOS)のセットアップ画面のUI(ユーザーインタフェース)や設定項目も、ここ数年のThinkPadと同様だ。

Office
Microsoft 365を構成するアプリ(Word/Excelなど)は、既にArmアーキテクチャに最適化されている。Intelアーキテクチャを想定して開発されたアドオンアプリも、大抵は問題なく稼働する
Commercial Vantage
ThinkPadではおなじみのユーティリティーアプリ「Lenovo Commercial Vantage」も、Armアーキテクチャに最適化されている
デバイスドライバ
デバイスドライバの更新も、Commercial Vantageを通して行える。今までのThinkPadと同じように使えるのは大きな安心要素といえる
UEFI
UEFIの設定画面も従来モデルと変わらない

 ただし、以下のいずれかに当てはまる場合は、事前にArmアーキテクチャへの対応や快適性を確認することを推奨する。

  • OSに用意されていないデバイスドライバが必要なハードウェアを使う場合(ハードウェア式のライセンスキーなど)
  • CPUアーキテクチャに極端に依存するアプリを使う場合(ゲームのアンチチートツールなど)
  • GPUに極端に依存するアプリを使う場合
  • 仮想ネットワークカード/一部のVPNアプリを使う場合(仮想デバイスドライバを使うものなど)
  • IME(文字入力システム)を別途導入する場合

充実のポート類

 本機は、拡張性においても妥協はない。ポート類は、本体左側面にThunderbolt 4(USB Type-C)端子×2、HDMI出力端子とイヤフォン/マイクコンボ端子を、右側面にUSB 3.2 Gen 1 Standard-A端子×2(うち1基は常時給電対応)を備える。Thunderbolt 4端子はUSB PD(Power Delivery)による電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。

 Thunderbolt 4端子は最大40Gbpsの「USB 40Gbps(USB4)」に準拠しており、超高速ストレージやドッキングステーションの接続にも対応する。拡張性もしっかりと確保されている。

 ワイヤレス通信は、最新の無線LAN規格「Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)」に加えてBluetooth 5.4にも対応している。Wi-Fi 7はクライアント数の多い環境や電波の弱い環境におけるスループット(実効通信速度)を向上するための工夫がなされている。対応するアクセスポイント/ルーターとの組み合わせが必要だが、より快適な通信を期待できる。

左側面と右側面
ポート類の構成は、従来のThinkPad T14sシリーズと同様だ。Thunderbolt 4端子を使えば、より高速なデバイスも扱える
ACアダプター
ACアダプターは、標準で65W出力のものが付属する。カスタマイズモデルの場合は、よりコンパクトな「65W スリム ACアダプター」や「65W スリム GaN ACアダプター」も選択可能だ

打ちやすいキーボードと使いやすいクリックパッド

 ThinkPadブランドの特徴の1つである打ちやすいキーボードは、本機でも健在だ。カスタマイズモデルでは日本語配列に加えて米国英語(US)配列も選べる。両配列共に「Copilotキー」を搭載し、LEDバックライトも備えている。暗い場所でも快適なタイピングを期待できる。

 このキーボードには、ThinkPadならではのスティック型ポインティングデバイス「TrackPoint」が搭載されている。キーボードのホームポジションから手を動かすことなくマウスポインターを動かせる利便性は、慣れると手放せない。このTrackPointは最新モデルで導入された「TrackPoint Quick Menu」にも対応しており、ダブルタップするとオーディオやカメラ回りの設定を行うランチャーが表示される。

 キーボードの下には横幅約115mmの大きなクリックパッド(タッチパッド)も搭載されており、Windowsのジェスチャー操作も快適に行える。

キーボード
キーボード周辺。今回のレビュー機は日本語配列のキーボードを搭載しているが、直販サイトでの購入時はUS配列も選べる。キーボードの左右には、Dolby Audioによるサラウンド再生に対応するスピーカーを備えている
TrackPointクイックメニュー
キーボードの「G」「H」「B」の間にあるTrackPointをダブルタップすると、オンライン会議に便利な設定などが可能なランチャーが表示される
タッチパッド
クリックパッドは大きめで、ジェスチャー操作もしやすい

高画質のWebカメラを搭載 人感検知機能を使った便利な機能も

 昨今のビジネスシーンで欠かせないWebカメラは、フルHD(1920×1080ピクセル)撮影に対応する。接続はSoCに映像信号が直接伝送されるMIPI規格で行われるので、画質の劣化を抑えられる上、物理的なカメラハッキングも困難になっている。

 このカメラには顔認証用の赤外線撮影ユニットの他、人感検知機能も備わっている。そのため、本体に一切手を触れることなくスリープの解除とWindowsへのログインを“数秒で”行える。慣れるとかなり快適だ(要設定)。

 これとは逆に、本体から離れたことを検知して画面を自動でオフにしてロックをかけたり、視線が外れたことを検知して画面を暗くしたりする機能も用意されている。使い方次第では、とても便利だ。

Webカメラ
WebカメラはMIPI接続で、赤外線撮影ユニットや人感検知機能も統合している。カメラを物理的にふさぐシャッターもあるので、プライバシー面でも安心だ

提供:レノボ・ジャパン合同会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2024年11月4日

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